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『生なる死』を読みつつ

梅雨が起きる原因を今まで知らなかった。
それを全く関係なさそうな本から教えられる。
濱田陽さん著『生なる死』の第四章「生きとし生ける米」74ページに書かれていた。
6月になり、偏西風がヒマラヤ山脈にぶつかって、二手に分かれ、一方の風は温められ、もう一方の風は冷やされ、流れていき、再度出会う。それが偶然にも日本であり、梅雨をもたらしている。そして、米栽培には欠かせない恵みの雨となるのだ。

今回この本を読んでいるのは、1月15日(土)に行なわれる【読書てらこや】と呼ばれる読書会の選定本だからである。おそらく、この類の本を自ら手に取ることはまずない。
本というのは自分の好みで選んでばかりいては偏りが出かねない。食事と同じだ。好きなものばかり食べていると偏食になるし、栄養失調になりかねない。だからこそ、周りの人に薦めてもらった本を読んでみることもときには大切ではないか。今までの視点とは違ったもの、世界観が目の前に現れてくる。それが魅力的だ。
読みやすいのが決してよいわけではない。読みにくいことが分かるだけでも、その本を読む価値がある。もしかしたら、読むタイミングではなかったかもしれない。
本を読むにも「流れ」がある。本に善し悪しがあるわけではない。でも、流れに逆らわずにいると、今読んでいる本がきっとあなたを助けてくれる。そんな気がしてならない。

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