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そだね~(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 ニュースで久しぶりに聴いた言葉。そして、教務室に飾られているカレンダーの2月には北京オリンピックのカーリングにおいて史上初銀メダルを獲得したロコ・ソラーレの選手たち。彼女たちが試合中に使用して一躍注目を浴びた言葉で、共通語の「そうだね」に相当する。これは相手に対して同意や共感を示す意味で使われるが、肯定も否定もせずに相手の気持ちをあるがまま受け入れているようにさえ感じる。
 著書『まとまらない言葉を生きる』において、荒井氏は日本語には絶対的に励ます言葉は存在しないと述べていて、なるほどと共感したのを思い出す。この著書の文章が長野県看護大学の入試問題に使用されていたのを露知らず、3年生に貸していた。読み終えた生徒さんは本を返すときに生き生きしていて、「難しかった。けれども、今まで読んでいたのを本と呼べるのか疑問に感じたくらいに良かったです。どことなく先生が書いている通信みたいでした。」と言ってもらえたのは嬉しい限りである。本もこんなふうに喜んでくれる人に読んでもらえたから嬉しそうだった。モノにもココロがあると思って大切に扱うことは「愛」そのものだなと思う。コトバもモノも捉え方次第で変わる。そんなことを感じさせてもらった一年である。感謝に尽きる。
 ところで、全く雪がないところから一気に雪が積もり、歩道が凍る羽目になった。みなさんはどう感じながら通行しているだろうか。「滑って危ないから歩道も雪を掻いてほしいな」と思うかもしれない。でも、この言葉には何だかやるせない気持ちが残る。私は“どうせ滑るなら滑りながら進んで、体感トレーニングの一環でバランス力を養おう”と捉えるようにしてみた。滑ったら危ないと思うから、滑ってしまいイライラする。逆に、滑るものだとあらかじめ思っていたら、滑ったとしても「ほらね」と思うだけで済むかもしれないし、嫌な気分にはそこまでならないのではないか。
 すべての物事(事象)は完璧に起こっていて、それをどう捉えているかはすべて自分の「思考」の成せる業なのである。過去を振り返ってみると分かることだが、その当時は迷い、悩み、不安であったかもしれないが、すべては完璧に起こり、一つの道でここまで進んできていることに気づくだろう。その通ってきた道に善悪はない。
 最近読み終えた、岩城和平氏の『恩寵の力』に次のようなことが書かれていた。
 
 ・悪いことを退けるのではなく、悪いことを気にしない境地になる。
 ・順調でないところからしか、私たちは学ばない。辛い思いをしないとわからない。
 ・私たちに何かを学ばせたくてこれらが起こっている。
 ・人間は意識体である。境界線がない。だから、イライラした人と一緒にいると、イライラが移ってしまうことがある。
 ・日々起こる一つひとつに意味のないことなど、何一つない。そして、それには出すべき答えがあり、理由も目的もある。それを自分がわかったときに、「生きていて良かった」と自分の生に感謝することができるようになる。
 
 さて、お会計のためにレジ前の列に並んだとしよう。もし、そこに誰かが割り込んできたらどう思うだろうか。嫌だと思うかもしれないが、その出来事は何を教えてくれたのか。割り込んだ人は絶対悪ではなく、急いでいたのかもしれない。嫌だなと思うのは自分だけの感情である。だから、「お先にどうぞ」という心意気がある方が粋だなと思うこの頃。なかなか実践するのは難しいのだが、自分ファーストでなく、少し譲る気持ちを持つだけでもココロに余白ができる気がする。そんな生き方をしたいのだ。
 人生とは、出会いである。そして、常に学びである。今やっていることや起きていることから、今日、私は何を学ぶのだろう。そう考えるだけでも、楽しい。

  じんせいとは、なんだろう
  わたしは、なにをかんじたいのだろう
  わたしは、どんなふうにいきたいのだろう
 
  いま、わたしはいきている
  あることを、かんじる
  あることに、きづける

  いきていることを、かんじる
  わたしは、いまここでいきている
  それだけで、ありがたい
  やれることが、できる
 
  いきているだけで、すばらしい
         (作詩:まっつん 12月15日)


【ゲシュタルトの祈り】 フレデリック・パールズ(ドイツの精神医学者)
私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけじゃない。
そして、あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃないじゃないでしょう。
私は私。あなたはあなた。
でも、偶然私たちが分かり合えるなら、それは素敵なこと。
たとえ分かり合えなくても、それもまた同じように素晴らしいこと。 


 나도 날 몰라 / 정해진 답은 없어 / 머리 말고 네 느낌을 믿어봐
 私も自分が分からない / 決まった答えなんてないの / 頭じゃなくて あなたの感覚を信じてみて
 네 앞에 펼쳐진  이 순간을 즐기면 돼 이대로
 あなたの前に広がった  この瞬間を楽しめばいい このまま               
                      (ITZY『Cheshire』)
 
 
☆好き勝手に書いてきた通信でありながらも、これまで読んでくださったみなさん、お付き合いいただきありがとうございました。そして、純粋で深い問いを投げかけられことによって、多くのことを考え、私自身も大いに学ぶことができました。みなさんに数学を通してあることを伝えるだけでなく、このような文章を書く機会をいただけたことに感謝いたします。

2023.2.14

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