向き合いたい

※この記事内で性暴力ついての描写が少しあります。あらかじめご留意ください

先日友達に誘われて「ファーストラヴ」を観に行きました。予告もあまり見ていなかったので、全然内容を知りませんでした。
率直な感想を言うと、センシティブな内容で私には辛い映画でした。上映途中でこの場から立ち去りたいと思ったのは初めてでした。

これから映画を観る人もいると思いますので内容については触れませんが、この映画を鑑賞することで忘れようとしていた過去、つまりトラウマが掘り起こされてしまいました(笑)
今回はその過去と向き合うべくnoteに書くこととします。

過去の出来事

 ものすごく簡単に言いますと私のトラウマは「男性からの性的暴力」です。柔らかくいうとセクハラですね。過去の事があり、男性に恐怖心と不信感を人一倍抱きやすくなりました。

 中学1年生冬頃、親から塾(集団塾)に入るように勧められました。これが全ての始まりになりました。

 私が被害を受けた先生は英語担当で塾でも上の立場の人です。最初は普通だったと思います。
生徒みんなのことを下の名前で呼ぶくらいでした。そんなに親しくもないのにいきなり下の名前で呼ばれた時は驚きましたが、それが先生なりの距離の縮め方だと思いました。

 少し違和感を持ち始めたのは中学2年生の冬です。通っていた塾は成績の低い順で前から後ろに座っていくというルールがありました。(私の自己肯定感が下がった原因?)この塾は名のある塾らしく、生徒はだいたい中の上以上。それに対して私は中の下。何も言わずとも1番前の1番左。そのため、先生と1番距離が近いのです。距離が近いというのが理由なのか分からないのですが、私の机に謎に免許証を置いて見せてきたり、休憩時間に呼び出されたり。

そして、私的にこれはアウトだろ。と思った行動があります。それは私がテスト不合格で授業後22時頃まで残っている時のことです。先生にやり直しの確認を提出しに行くと、頭や肩や腕を触られました。1度だけでなく、また別の日に残っていた時も。これは普通なのだろうか、先生なりの生徒とのコミュニケーションのとり方なのか、私が気にしすぎなのか。よく分からなかったです。ですが、男性に頭など触られて強い不快感に襲われたのは確かです。さらに、学校でも部活の顧問が少し、セクハラ紛いな行為をしていたので私にはダブルパンチでした。

 中学2年生の小さい脳で考え、1度親に意見を聞いてみよう。と思いました。母にこの出来事を相談してみると、「貴方の気にしすぎ。気になるようなら自分でどうにかしなさい。そんなことで塾辞めさせないからね」と言われました。学校の件についても同じです。

きっと私は母に助けを求めていたんだと思います。母ならなにか対策を考えてくれるのではないかと期待してしまったんです。そんな母がそういうのなら私の気にしすぎだ。そう思うことにし、
「もうしばらく我慢してみよう」そう思いました。

ですが、その決断は間違いでした。

中学3年生になり、部活は顧問が変わり何とかなりました。しかし、部活も終わり受講科目も増え毎日塾通いの日々になった秋から冬のことでした。相変わらず、席は1番前でテストに合格できない私。そして、前よりも頻度が増えたボディータッチ。前よりもエスカレートして腰やお尻などに触れてくるようになりました。私も抵抗すればいいものの、何よりも恐怖が勝ってしまいました。何も言えない自分も嫌で塾に行くことも嫌になっていました。

そんなある日、いつも通り塾に行くと、その先生から今日は授業がないという事を告げられました。ないことがわかった私は帰ろうとしました。その時でした。いきなり腕を引っ張れ、男子トイレの中に連れ込まれたのです。ドアを閉められ、身動きが取れない状況だったと思います。

その後は正直何も覚えていません。何かされたのか、それとも抵抗して逃げたのか。私には分かりません。ただ空白の記憶の次がバスに乗って帰る私でした。そんなことだけ覚えています。
自分の記憶に蓋をしているのかもしれません。

トイレに連れ込まれたこと。そして、何があったのか、なかったのか分かりませんが、とてつもない恐怖心と吐き気に襲われたということ。このふたつが私の中で今でもずっと残っています。

 恐らく数日後に私は母にこの事を話しました。しかし、トイレに連れ込まれた事などは話せませんでした。ただ「塾を辞めたい。」と泣きながら訴えていたと思います。軽く先生に気持ち悪いことをされる。それくらいは話していたかもしれません。でも、正直母にこの件をどう話したのか覚えていません。

そのせいか、母には私が塾を辞めたい理由が「勉強が分からないから」だと汲み取ったみたいです。後から姉に聞いた話ですが、辞めたいがための言い訳や嘘に聞こえていたみたいです。そりゃそうですよね、受験真っ最中の中学3年生の冬です。普通に考えて、おかしいですよね。

でも、母には私の話を信じて欲しかった。私がどう伝えたのかも分からないけど、自分の子が助けを求めていたのをわかって欲しかった。嘘をつくような子と思われていたことがショックだったよ。
親ってそんなもんなのかな。期待も信じることもしちゃいけないんですね。

それからはもう、震えながら塾に行く日々になりました。正直勉強所ではありませんでした。ついに耐えられなくなり、親に嘘をついて塾を休むという行為を始めました。そんな時、進路が決まれば卒業前にやめてもいいと母が話していたことを思い出しました。
だから、推薦で早く進学先を決めました。男性がいる世界はもう怖い。私の中で女子校という選択肢しかありませんでした。

そんな中私が見つけたのが今の高校です。
こうして推薦を取り、何とかあの男から物理的に逃げることが出来ました

この件がなかったら今の高校に行っていなかったと思います。今の友達や素敵な先生に出会えてなかったかもしれませんね。

でも、あの地獄のような日々は体験しなくても良かったのでは無いかなと思ってしまいます。あの一件以来男性との距離のとり方が分からなったし、男性ってだけで差別してしまう自分がいます。電車を乗る時、女性専用車やドアの近くにいるのも「何をされるのか分からない」という恐怖心からです。世の中の男性が女性なら誰にでも性的感情を抱くわけではないのはわかってますが、怖くてたまりません。


未だに過去の出来事と向き合えてない自分に腹が立ちますが、何もあの塾の先生が100悪い訳では無いと思いますし、私にも何かしらの原因がきっとあったのでしょう。
友達によれば、私は男性の先生に対しても距離が近いらしいので、それが塾の先生を触発したのかもしれません。ひょっとしたら、私の態度が先生をイラつかせていたのかもしれません。


あの先生には二度と出会いたくないですし、今でも脳裏に焼き付いてるあの顔、あの靴の音、声。忘れたいのに忘れられない。ふと似たような人がいるとものすごくしんどくなります。

でも、私なりにこのトラウマを乗り越えていかないとですよね。

以上が私の過去です。

記憶が無いので1番重要なところがありませんが、許してください。これが原因で男性へ不信感を抱いています。
そして、これが原因で恋愛感情を抱かないアセクシャルなのかなと思っています。分かりませんが。

最近は少しマシになったような気がします。尊敬している先生も男性ですし、1人ではありますが男友達もいます。

大学は共学です。男性から逃げてきた私も向き合わないといけません。大学は本当にいい人から中身が終わってる人間がたくさんいると思います。今からもう既に男性と関わる機会が増えることが怖くてたまりません。でも、向き合えるようになりたいです。

自分語りですみません、誰にもちゃんと話したことの無い、この出来事をどこかに吐き出したかったのです。

消えない過去なので、過去も背負いながら生きていくしかないですよね。皆さんはどうやって乗り越えたのでしょうか?
良ければ教えてください。

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