Mリーグ ファイナルシリーズ進出争い

Mリーグのポストシーズンが開幕して早くも9開催日が終了、全チーム残り4試合となり、ここからは条件戦の様相が色濃く浮き出てまいります。
そこで、現時点のポイント差からファイナル進出の戦いを予測していきます。

まず、本日終了時点の順位表はこちら。

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4位チーム(ボーダーライン)のポイントが引き下がり、下位チームにチャンスが広がった状況です。上位が逃げを打ちやすく、下位はひたすら攻め立てる様相となってまいりまいした。

まず、条件戦の前提条件として、どの着順でどの様なポイントが動くのかを確認していきたいと思います。下表をご覧ください。

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こちらは、Mリーグ公式戦全364試合(昨シーズンからの通算)の着順とポイントのデータです。
表の右側、着順間スコア差分析を見ますと、トップ2着で平均53.67pts、トップラスでは平均117.62pts差が付いております。
当然これは平均値なので実際には振れ幅があります。極端な振れ幅は起こらずとも、じゃあどれくらい動くのか、目安は以下となります。

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362試合分の着順間ポイントを並べて、丁度真ん中の数値、上下16%のボーダーとなる数値を表しております。(大幅に振り切ったレアケースを除いたものと考えて下さい)

トップ以外の1着順差は約22pts~約42pts
トップ2着は43pts~64pts、トップ3着は71pts~98pts
トップラスは100pts~135pts


の範囲で2チーム間のポイントが詰まる・離れるというもと、下記の記事に続きます。

1位 KADOKAWAサクラナイツ +276.2pts/5位差=352.8pts

ほぼ当確。よほどのことがなければ352.8pts差は埋まりません。
2位・フェニックスと3位・ABEMASとの直接対決は最終日に2チーム同時に対戦するカードしかありません。この日に各チーム1回ずつトップラスを決められた場合でもフェニックスには抜かれますがABEMASの逆転は厳しいです。(現在168.8pts差)
では、最悪のケースとしてこれに加えて29日の試合で2ラスを取ってしまった場合、(4ラスを取った場合)の最終スコア目安は+60pts前後、最もボーダーに近い雷電とパイレーツにそれぞれトップラスを決められ、翌日の30日でも雷電とパイレーツが1勝ずつ挙げた場合、パイレーツには抜かれますが雷電には抜かれません。

よって、サクラナイツが敗退する条件は
①4連続ラス
②ABEMASとフェニックスにそれぞれトップを献上
③パイレーツが2勝、雷電が2勝
④③の条件のもと、雷電はトップ以外の2戦をかなり大きな2着を取る

この①~④を全て満たした場合に敗退の条件が出てくる程度です。
よって、サクラナイツは通過確定と言って差し支えありません。

2位 セガサミーフェニックス +228.1pts/5位差=304.7pts

こちらもほぼ当確。3チームに抜かれなければ勝ち抜けですので、キーとなるのはパイレーツ。現状224.7ptsのアドバンテージを得ていて、直接対決は残り2試合。パイレーツと直接対決2試合でトップラスを決められた場合、フェニックスが着下になります。
そして、この状況で雷電が逆転するケースですが、雷電との直接対決は3月30日の2試合のみ。パイレーツとの直接対決と同日であるため、パイレーツと雷電に2試合ずつトップラスを決められる可能性は100%あり得ません。
よって、4連続ラスを引いても原点付近なので、雷電が3月29日の試合で+80pts前後のスコアを叩かなければ3チームに抜かれるパターンは消滅します。

よって、フェニックスは明日の雷電が+80pts前後(雷電のトータルポイントが原点付近)にならなければ、他力で勝ち抜け濃厚となります。
そして、残り4試合で1回でも3着以上を取れば5位落ちの可能性はほぼありえないので、自力進出の目もかなり広いです。

3位 渋谷ABEMAS +107.4pts/5位差=184.0pts

ABEMASもファイナルに向けて好材料が揃います。
直下2チームに逆転をされなければOKという条件ですが、4位・パイレーツ、5位・雷電との直接対決は3月30日の2試合のみ。よって、最悪トップラスを決められるとしても各チーム1試合ずつで収まります。
仮にこの日2試合ともトップラス・2着ラスを決められた場合それぞれ150pts~200pts差が詰まり、雷電にも抜かれる可能性は秘めておりますが1試合でも着上(2着以上を1試合以上)決めた場合条件は崩れます。

最終日に直接対決のない2試合が組まれているためその部分でのポイントの上下もありますが、目安は残り4試合で2ラス以内となれば通過濃厚と考えてもらえればよろしいかと思います。

4位 U-NEXT Piretes +3.4pts/5位差=80.0pts

5位 TEAM 雷電 ▲76.6pts/4位差=-80.0pts

6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲173.1pts/4位差=-176.5pts

直近のボーダー争いの三つ巴はこの3チーム。早速29日にカットラインを争う3チームが同時に出場します。

現在2チーム間のポイント差は80ptsジャスト。トップラスはもちろん、トップ3着でも逆転を秘めるポイント差であり、パイレーツは雷電より着上を取ることが至上命題です。そしてこの2チームは直接対決を4試合も残している関係上、いつでも順位逆転が起こりえるので現時点では相対的な着順勝負としか言いようがありません。
強いて目安を上げるならばパイレーツは2試合トップで通過濃厚、雷電は2試合トップで間違いなくパイレーツ逆転となるので、互いに2勝を挙げることが目標となりそうです。

しかし、直下には176.5pts差に格闘倶楽部がいますので、この2チームにとってはお互いの順位を気にしつつ、格闘倶楽部にトップを取らせない戦略が重要となってきます。2チームともに最悪なのは互いにポイントを減らして最終日に試合のある格闘倶楽部に条件を残すようなことがあると共倒れになりうるところです。よって、29日の試合は何としても格闘倶楽部のトップ阻止が共闘戦線を生み出す要因になるかもしれません。

一方、格闘倶楽部。大ブレーキを踏んでここまでポイントを下げましたが、唯一無二のチャンス到来は29日の2試合。4位・パイレーツと173.1pts差をつけられていますがトップラス1回でその差は40pts少々まで詰められる可能性があるため、この2試合で少なくともパイレーツには着上を取ることが生き残りのカギとなります。
格闘倶楽部の最悪のシナリオはパイレーツのトップであり、相対的な差は最低200ptsを超えるため、その瞬間終戦を迎えます。
パイレーツ・雷電のポイントがどれだけ30日に動くのかは未知数ですが、本日終了時点で4位ボーダーとの差を100pts差以内に持っていかないと、最終日に条件がかなり苦しくなります。

まとめると
①パイレーツは1勝を挙げれば格闘倶楽部を脱落させ雷電との争い。
②パイレーツは2勝ゲットで勝ち抜け濃厚。
③雷電は2勝獲得でパイレーツを逆転、残り2試合は着順勝負。
④格闘倶楽部は29日の2試合で4位ボーダーと100pts以内が条件を残す目安。


正直3チームのポイント差が詰まりすぎていて予測が立てづらいところではありますが、ざっくりとした目安として参考としてください。