見出し画像

【旧型肺炎(?)入院日記】#7

前回まではコチラ

普段からテレビは見ない。
受け身のまま取捨選択もせずに、ひたすら情報だけが降ってくることの怖さをテレビから感じるので、いつしか見なくなってしまった。
見るとしてもCSやBSの舞台やアニメや映画のような自分の趣味に特化したチャンネルのみなので、
わたしのテレビカードのステータスは冷蔵庫に全振りされることとなった。
冷蔵庫大事よねー。 超大事。 めっちゃ大事ー。(大事なことなので三回言いました)

後はもうずっとYouTubeでキャンプ動画とキャンプアニメを見まくる日々。
秋になったら富士山のふもとっぱらキャンプ場にデビューすることを夢見ながら、これから揃えるべきギアをネットショップで眺めていた。

お盆でも正月でもないのに、こんなに長く仕事を休んで、好きなことをやりたい放題するということがいままでなかっただけに、なんともふんわりした時間を過ごしていた。
安静にするのが仕事とは言え、熱が37度あたりまで下がる頃には、
なんとなくここにいることが申し訳なくさえ思えてきた。
それほどまでに通常運転だった。

きっとあと十年もすれば、体ももう少しあちこちガタついて、大病などを患ったりしているのかもしれない。
はたまた未知のウイルスが再び人類を脅かしているかもしれない。
その時は、こんな風にのんびり動画を見たり出来るような状態ではなくなっているかもしれない。

自分がどこでどう朽ち果てるのかはわからないけれど、
退院したら今まで以上に毎日を楽しみながら生きていこうと思ったし、目の前のことを全力で受け取って、死ぬまで楽しんでやろうとますます思った。

やりたいと思っていたことが突然できなくなってしまうことだってあるのだし、「あとで」はないんだといつも思ってきたけれど、今ほど強く思ったことはない。 というわけで、退院したらすぐに銀色のヤツを飲んじゃうもんね。と思ったのですが、先生に「とりあえず退院後の最初の通院の日まで銀色のヤツは控えるように」と言われて、意気消沈いたしましたとさ。


つづく






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?