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水の王冠 2


前回までのお話


2、 王様にふさわしいカエルは誰だ

王様からの2番目の課題は

皆の前で、自分の特技や、いかに自分が王様にふさわしいかを、PRをしてもらう。
そして、より多くの拍手をもらった2名が、第3の課題へすすめることとする。

というものでした。

まず最初に出てきたのは、ギッタでした。
ギッタは、美しい歌声を披露しました。

その歌声を聞いた人は、皆幸せな気持ちになりました。

この歌声で、この池に住むみんなを幸せにしたいです。

ギッタは言いました。

皆は喜んで、拍手をしました。

次はケルンの番でした。

ケルンは、だれよりも大きいからだと、だれよりも高く飛べるジャンプを披露しました。

そして、いち早く危険を察知して、王国のみんなを守りたい

と言いました。

今度も皆は喜んで、拍手をしました。

最後はケロの番です。

僕も、ケルンには及ばないけれど、人よりは高く飛ぶことができます。

そして、誰にも負けない勇気があります。

でも一番の自慢は、友達がたくさんいることです!

ケロがそういうと、ケロルはじめ、たくさんのカエルたちが一斉に、ケロ!ケロ!ケロ!と叫んだ。

しかし、ケロに贈られた拍手はまばらでした。

ケロが、がっくりと頭をうなだれたその時、ケルンが叫んだ。

蛇だ!!! みんな逃げろ!

会場から悲鳴が上がりました。
ギッタは、一目散に逃げていきました。

ケルンは、高い木の上から的確な指示を出しています。

そっちへ行ったらダメだ!
固まって逃げたらダメだ!
池に入ったら、深く潜るように!…

見ると、ヘビは、おびえて立ちすくんでいる姫の方に向かっていました。

それに気づいたケロは、

ケルン!お姫様を安全なところに連れて行ってください!

と叫ぶと、勇敢にもヘビの前に飛び出していきました

ヘビは目の前に現れたケロに狙いを定めて向かってきます。

ケロは、高くぴょんぴょんと、ヘビに襲われないようにかわしていましたが、ヘビはじりじりとケロに近づきます。

それを見たケルロが、
みんな、ケロを助けよう!

と叫びました。

ケロが危ない!協力してケロを助けよう!
ケロのたくさんの友達が、一斉にヘビの前に飛び出しました。

ヘビは、突然たくさんのカエルが目の前に出てきたので、驚きました。

そして、そのカエルたちが、あらゆる方向に一斉に散っていったので、ヘビはどのカエルを追っていいかわからずに、迷ってしまい、そのうちに、すべてのカエルは逃げることができました。

ヘビがあきらめて去っていくと、皆が拍手をし、声を合わせて叫びました。

ケルン! ケロ! ケルン! ケロ! ケルン! ケロ!・・・・

危険が迫った時に、的確な指示をしたケルンと、勇気ある行動でお姫様を守ったケロを、皆がたたえました。

後日王様は、ケルンと、ケロを呼んでいいました。

お前たちのうち、どちらかを王様にしたいと思う。

したがって、ケルン、ケロに最後の課題を与える。


第二話  終わり

次はいよいよ最後の課題です。ボクは王様になれるかな? ケロ🐸


このお話の続き(最終回)はこちら

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