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痛ましい事件に思う

92歳の女性が、施設職員によって暴行死したと言うニュースが少し前にあった。

施設を信じて、親を預けた家族にしたら、たまったものではない。
絶対にあってはならない、許されないことだと思う。

怒りを押されることができなかった。

疲労とストレスがあったから、仕方ない。

そんなこと絶対に言えない。

だけど…

こういう事件があるたびに、その施設の管理体制を問うだけで解決するのか?

事件を起こした人が、初めからそういう事件を起こしかねない人だったのか?

まあ、今回の彼の暴行は、確かにちょっと酷過ぎるとは思うけれど。

私は介護現場で働いたことはない。
介護初任者研修を受け、
介護で働く身内や知り合いから話を聞くだけだ。

しかし、このままでは介護業界は破綻するのではないかとさえ思う。

今回の事件。
夜勤専用の職員。
施設では、夜勤は25人につき一人。
1フロワーに1人という感じかと思います。
夜勤専用の職員だというから、その人は話し相手もなく、常に一人で対処しなければならなかったはず。

夜だから、みんな寝ているかと思いきや、多くの人が起きている、又は度々起きる。

夜中にブザーが同時に2〜3件なることだって珍しくない。
身体は一つ
同時に2〜3箇所に行くことはできず、その間行けなかった人が倒れていたり、待たずに自分でトイレに行って転んで骨折、なんてことだってある。

それに高齢者はみんな穏やかで、おとなしい人ばかりではない。
病気で気性が荒くなる人がいたり、自分の不自由さについイライラして、職員に当たってしまう人もいるかもしれない。

昔の介護は、ベットに縛り付けたり、
誰でもかれでもおむつをしてしまったり、ってこともあったらしいけど、
今は人間の尊厳とか言って、
一人一人の尊厳を重視している。
そんな理想的なことを言いながら、介護士一人当たりがみる人数は、以前と変わらない。

そんなの不可能では?

テレビでどっかの偉い大学教授が、施設側も
採用する際は人数を揃えるのではなく、ちゃんと人を見て採用して育てるようにしなければ、とか言ってた。

そんなこと言ってる場合ではない。
そもそも人が受けにきてくれない。
そもそも人が足りてない状況で
猫の手も借りたい。
とりあえず誰でも、来てくれると言うなら採用、
そんな状況の施設もたくさんあると思う。

人が足りない施設は、一人当たりの負担がキツくなる。
キツくなると体を壊す
体を壊して、休んだり、やめたりすると
さらに人が減る
残った人はさらにキツくなる。
長時間労働や、サービス残業になってしまう。

もう限界
そう思っている人が、介護業界で何人くらいいるだろうか。

施設にもよると思うが、特養とかで
夜勤一人は無理があるのでは?と私は思う。
ただ夜勤2人にすると、昼間の人が足りなくなる。
昼間は食事や入浴の介助、レクレーションなどがあり、それに多くの手が必要。
だから、仕方がないという。

介護の仕事はきつい、低賃金、汚物を扱ったり、生死を身近にした大変な仕事だ。

少子化対策で、子育て世代には、さまざまな優遇措置が取られている。

女性に沢山子供を産んで欲しいから。

それもたしかに大切。
だけど一方

女性も働け、働けという。

介護が必要なお年寄りは増える一方。

施設で働く人が少ない。
施設になかなか入れない。

介護保険の負担も、低賃金で働く人にとっては辛い。これ以上増やされても困る。

税金は、それでなくても災害が多発して、とても足りない。

ああ…どうしたら…

せめて、きつい仕事を低賃金でやっている介護現場で働く人が、もう少し優遇してもらえたらな。

税金減額とか
奨学金免除とか
5年間勤めたら、臨時ボーナス出るとか…

私は介護現場で働いているわけではない。

知らないくせに
と思う人もいるかもしれないけれど、

仕事柄、介護現場の事故の様子を目にすることも多く、なんとかならないものかと思ってしまうのでした。

いつか私も、介護を受ける日が来るかもしれない…
その時に、

人が足りなくて、施設に入れない。
職員がみんな疲れ切ってイライラしている。
施設が高額すぎて入れない。

そうならないために、
何か手立てがないものかと思います。

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