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理科室曲がったその先で【毎週ショートショートnote)

私の学校の理科室は、校舎一階の一番奥にある。
その角を曲がると、そこはほとんど人目につかず、その場所は、生徒達の告白スポットになっていた。
そして誰かが 理科室の角を曲がっていくと、
理科室曲がった!
と皆大騒ぎになった。

ある日、ミサが、
健介が理科室曲がった!
と駆け込んできた。健介は私の幼馴染だ。

誰に告白するんだろう。
でも、絶対振られるよ。健介だもん。

健介が戻ってくると、私はからかうように、
誰に告白したの?と聞いた。
すると健介は、
告白したんじゃないよ。されたけど断ったんだ。
と言った。
ふっちゃったんだ。こんなこと2度とないかもよ、などと言いながら、どこかでほっとしている私がいた。



数日後、私は健介に、ちょっと理科室の裏これる?と言われた。
うん、いいけど
平静を装って私は理科室を曲がった。

健介は、隅にしゃがみこんで何かしていたが、私が行くと振り返って言った。
解剖で使ったカエル、ここに植えてあげたいんだけど、手伝ってくれる?


ここまで本文409文字

これは、たらはかにさんの企画「毎週ショートショートnote」
に参加したものです。
お題は
「理科室まがった」でした。

昔、理科の実験で、カエルの解剖を見た時に、突然浮袋が飛び出して来て驚きました。
あの後カエル、どうしたんだろう…
最近はカエルの解剖はやらないのかな?

さて、ちょっとありがちなストーリーになってしまいました。
実は早々に書いていたのですが、出すのを躊躇っていました。
でもせっかく書いたから、
えいやっ!で出してしまいます。

このお話、ハッピーエンドと思いきや…って感じですが、私はこれはハッピーエンドだと思っています。
なぜなら…

なぜかわかりますか?

♯毎週ショートショートnote

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