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友情の総重量

スーパー入口横に突然現れたプリクラ機の前で、30代半ばの男性が声をかけてきた。

友情の総重量測っていかない?

あ、これアユがやったってやつじゃない?
意外と低いかったってやつ。
うちらも低そうだね。
ガラスの友情やけんね。

三人娘は、プリクラ機に入り、ピースサインで写真を撮った。

写真の下には、
友情の総重量2.3キロの文字。

これって最高は何キロ?

男性は言った。
たぶん10キロ


平均ってどれくらい?

さあ、どうだろうね。
中高生の平均は、結構重いようだけど。

にしても、うちら少なっ!
やっぱりね

三人はゲラゲラ笑って去っていった。

それから30年。
その歳になって、初めて三人で旅行をした。
その旅先で、三人は古びたあのプリクラ機と、すっかり白髪なったあの男に出会った。

又撮ってみる?

すっかりおばさんになった三人の写真の下には
友情の総重量2.3キロの文字。

変わらんやん

すると男は言った。
重さではなく、何年経っても同じ重量であることが何より大切なのさ。


ここまで本文410文字

これは、たらはかにさんの
シャープ毎週ショートショートnote
の企画に参加したものです。

お題は、
【友情の総重量】

私としては、重量が重すぎると、負担に感じたり、依存になったりして良くないと思います。
お互いを大切に思いつつ、相手の家族や他の友達、恋人などを優先させてもいいよ、うちらは待ってるからね。
そんな友人関係が素敵だと思います。

そしてそんな友人には、数字なんてきっと関係ないんだと思います。

さて、このサムネ画像がどうして、三匹のこぶたなのか?
この三人とは誰なのか?
古くから私の記事を読んでくださっている方は、ピンときた方もいるかもしれません。

最近ご無沙汰になっている、三匹のブタさんたちのお話ですが、こちらに関しては、ほとんどフィクションですので、まあ、説明まではしないことにします。

このシリーズも、又書こうかな😄

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