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台湾住みます芸人”漫才少爺(漫才ボンボン)”さんの単独ライブレポ 2023/3/25

2023年3月25日。台湾住みます芸人の漫才少爺(漫才ボンボン)さんの単独ライブに行ってきました。
海外でのお笑いライブは当然初めてなので感想やレポートを書いていきます。

漫才少爺さんとは

2009年にからくりタンバリンとして結成。
2015年3月に台湾移住をきっかけに現在のコンビ名漫才少爺(漫才ボンボン)に改名。

ボケのみきふるうさんはワタナベの4期出身でジグザグジギーさんらと同期。東京吉本でいうと12期(ジャンポケさん、渡辺直美さん)と同期扱いなのかな。大学時代に中国に一年間留学に行かれていて、もともとある程度は中国語を話せていたらしい。

ツッコミの太田 拓郎さんはあのオリラジさんやはんにゃさんなどと同じ東京吉本10期。
二人とも1984年生まれで今年39歳とのこと。
一番肝心なコンビ結成の経緯や台湾移住の経緯などまではわからなかった。
是非ニューヨークのYoutube chで聞いてみて欲しいところだ。

単独ライブレポ

3/24と3/25の二日間で行われた今回の単独ライブ。
会場は台北市内のCOMEDY PLUSというステージのあるバーのような場所。違うかもしれないけど阿佐ヶ谷ロフトaみたいな感じだろうか。
お酒や食事も取れるおしゃれな場所で、台湾のお笑いライブシーンではかなりメジャーな会場らしい。
チケットも450元(2023年現在で2000円弱)とお手頃価格。
150人キャパがほぼ満杯で客層は男女半々。
20~50代と幅広く中学生とその家族とかも来ていた。
私はというと、正直来台一年弱で中国語もまだまだのため、後で翻訳してもらおうと職場の同僚で日本人とのハーフの台湾人に一緒に来てもらった。

入り口の看板。どことなく日本のそれっぽい。
席指定なく、遅めに入ったら最前の端っこになってしまった。
ほぼ満席だった。

オープニングトーク

ほどなくして早速サンボマスターの出囃子で登場してオープニングトーク。本ネタに限らず全て当然のように中国語だ。自分たちが日本人であることを説明したり、初めて来た人を聞いたり、マイクのトラブルがあるのをスタッフをいじりながら解決したりしていた。

漫才一本目 反抗期の娘

一旦はけたあとに椎名林檎の「NIPPON」の出囃子で漫才1本目スタート。
反抗期の娘という設定だったと思う。正直内容は全然わからなかったがとにかくめちゃくちゃウケていた。

幕間VTR

単独ライブらしく幕間のVTRもあった。
Chat GPTに漫才少爺を知っているかなどを聞くという普通に面白いVTRだった。ネタを飛ばしたらラップをして誤魔化しましょうなど、AIらしい答えに会場も笑いに包まれていた。
順序は忘れたが以降も続きが2回ほど流れていた。

漫才二本目 未来人

ここで気づいたのだが始まる前に漫才の題名がスクリーンに表示されている。
「未来人」と表示されそのまま未来からタイムスリップしてきた人がテーマの漫才が始まる。
日本のお笑いライブシーンではそこまでない先にネタのタイトルが出る演出。
でもお笑いに慣れていない台湾人及び中国語が不安な私にとっては非常にありがたい仕組みだった。
これも恐らく彼らの試行錯誤の末に行きついた形なのだろう。
ネタの中身は一本目よりもわかりやすく私でも大体理解でき、面白かった。
2300年後から来た→私は2500年後から来た とか、なら10000年後だ→10001年後だなど、わかりやすくめちゃくちゃウケていた。
その後も未来では台湾の地元のスーパーが今のデパートをつぶして席巻しているみたいな、日本で言うところのIEONが高島屋を全部つぶしているみたいな台湾の地元ならではのあるあるみたいなものも盛り込んでいてそこが一番ウケていた。

コーナー① Q&A

事前に観客から質問をいただきそれに答えるというもの。
しかしその際にツッコミの太田さんのスマホ壁紙がルーロー飯になっているのをボケのみきさんに突っ込まれ、台中のあの屋台のお店が美味しいと話す太田さん。観客で台中出身の人を探し、美味しいですよねと聞いたら「まあまあです」と返ってきて爆笑の観客。

その後も「ここでお酒は飲めますか?」という質問に「はい飲めます、一緒に乾杯しましょう」とビールを飲んでしまうボケのみきさん。その質問をした観客をいじるツッコミの太田さん。
本ネタだけでなくコンビ歴14年目の熟練の客イジリを中国語でこなし爆笑をさらう。

コーナー②  連想ゲーム

観客から質問や単語をもらい二人で回答を合わせるというもの。
ツッコミの太田さんの印象は?と聞かれ「日本人」とボケるみきさん。
その後お客さんからサイポウという単語をもらい、サイポウってなんだろうって思ってたらみきさんも聞き取れていなくて少し安心した。笑
後から聞くに「賽歩(徒競走)」という意味だった。
中国語って知らない単語を言われた後に脳内でカタカナから漢字に変換するのが難しいんですよね、同じカタカナ読みでもいくつもの漢字があるし。。
その後も好きなものはと聞かれ、この後やる三本目と答えたり大暴れのみきさんは流石だった。

コーナー③  写真で一言

お互いの昔の写真へのツッコミを2人で合わせようというコーナー。
写真自体がコスプレしてたりと普通に面白かった。

コーナー④

お互いが発泡スチロールのバットを持って片方が目隠し。もう片方は気配を消して相方を殴る。その気配に気づいて先に殴れたらOKというもの。
舞台からはけたり、避けて殴ったりとまたも大暴れのみきさんだった。

漫才3本目 NBA Kiss scene

NBAの試合の合間に観客席をカメラで抜かれキスを求められるあのシーンの練習。
なぜか本当にキスされそうになり拒絶しながら「だからさっきこの三本目が好きって言ったのか!」という絶叫はこの日一番の大ウケであった。

台湾語の歌

最後は中国語ではなく台湾で国民的に有名な台湾語の歌で締めて終了。
台湾語なので発音が難しく苦戦していたが温かい拍手が起きていた。
太田さんのギターも上手かった。

その後全員で写真→個人で撮影して終了。
思わず日本人です、頑張ってくださいと声掛けしてしまった。

感想

異国の地で本ネタはもちろん客イジリや平場での二人同士の会話など全て中国語のみで爆笑をとる姿がとにかくかっこよかった。

この国には私のように仕事で来台している日本人ももちろん数多くいるのだが、ビジネスシーンでの中国語は使う単語も知識も限られていて(ある程度は絞れていて)最悪英語や翻訳機でもごまかしがきく。
しかしお笑いに関してはあらゆる分野の単語や知識や教養、更には文化的背景や台湾人の価値観の把握が必要なので、そういう面では本当の意味でのネイティブな言語レベルが必要だと思うので改めて尊敬しかない。

一緒に来ていた台湾人の同僚は日本のお笑いも台湾のお笑いもYoutubeで見たことはあるが生では初めてだったそう。でもめちゃくちゃ面白かったし彼らの発音も全く問題なかったと絶賛していた。

ネット上で見つけた取材記事ではもはや日本にいる方が外国にいる感じがするとすら語る彼ら。
台湾の他のお笑い芸人との共演やお笑いシーンの発展の貢献にも努めているようで、今後も応援し続けたい。

開始前の他公演紹介。フライヤーが面白い。
上記に同じ。台湾のフライヤーいいな
この会場では毎日何がしかが行われているらしい
最後に写真を撮っていただきました。

お読みいただきありがとうございました。

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