見出し画像

お客様のための請求書WEB発行

私たちは、2019年から領収書・請求書のスキャナ保存に取り組んでいます。スキャナ保存は、事業場間の情報伝達の速さ、証跡などの検索性に優れています。スキャナ保存を始めると、WEBで発行される領収書・請求書(電子取引)はそのまま取り込めるので、郵送されたものをスキャンするほうが手間に感じてしまうほどです。「私たちが便利だと思っているんだから、私たち自身も対応した方が良いよね」との思いで請求書のWEB発行への対応を始めました。

この記事は2023年3月11日に書いた記事です。

双方の営業・仕入担当者にはメリットがない

社内で請求書のWEB発行の提案を最初にした時の営業担当者を中心としたの反応は、あまり良いものではあいませんでした。少し掘り下げていくと、営業担当者の思いは次のようなものでした。今振り返ると大手さんがされてる当時のCMもそんなイメージのものでしたが「お前たちが楽したいんだろ」との思いもあったのかもしれません(確かにラクなんですが)。

  1. 営業担当者にメリットがない(感じない)ので面倒

  2. 当社の営業担当者が普段からやり取りしているお客様ご自身が請求書の処理を行っていないため、お客様のニーズがわからない

  3. 本業での課題を優先したいので、今はこの提案はしたくない

双方の事務担当者にはメリット

どのように進めれば社内の賛同が得られるものかチームで悩んでいたところ、今までより郵便物の同着が遅くなるようになってきました。それにともなって営業担当者から請求書発送前にFAX送信を依頼されるようになりました。「請求書が届くのが遅くなってお客様が困っている」お互いで課題を共有できてしまえば迅速対応できるのが私たちの会社の強みかも知れません。ただ、部署ごとに見えているものが違うからこそそのコミュニケーションは難しいということをあらためて気付かされた気がします。

私たちの利用方法のこだわり

私たちがスキャナ保存を行う上で不便に感じていた事をチームで洗い出し、お客様への説明のしやすさ、発行担当者の業務の効率化のとのバランスを考えて、次のような運用でスタートさせました。

  1. 開始時はWEB発行を当社のサービスと位置付け、お客様に選択していただく

  2. お客様が二重計上してしまわないようWEB発行・郵送の両方は行わない

  3. WEB発行を選んでいただいたお客様には・FAX送信は行わない(郵送前にFAX送信を行うのは、これまでFAX送信をしていたお客様に限定する)

  4. 請求書発行は「WEB → FAX → 郵送」の順で行う

請求書の話の結論

私たちのお客様は、都会でないエリアが中心で、事業規模は大小様々、普段現場に出て仕事をされています。請求書の処理をされている方も20代〜70代と幅広い層のようです。この環境で、開始2か月前からのご案内で約5割のお客様からWEB発行の申し込みをされています。

コスト面では、資材費(切手・封筒・コピー用紙・トナー)だけのカウントで月間のWEB発行数200通くらい、工数・事前のFAX送信代などを試算に含めていいなら100通くらいが損益分岐点の印象です。

私たちはお客様と直接お話しすることは少ないですが、請求書の到着が早くなり良かったと言っていただいた方もいらっしゃれば、「絶対申し込まないぞ」とのご意見をいただく紙の書類を大切にされているお客様もいらっしゃったようです。

請求書のWEB発行に関しては、効率化やコストダウンの観点よりも、お客様の負担低減が大切なキーワードかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?