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うまい棒の料理と原作台本 その5

【あらすじ】ある漫画雑誌の原作企画として、うまい棒で料理をするというのを提案した私。残念ながら原作本体は、編集部の会議で△(連載するにはあと一押しという意味)をつけられ、連載とはいかなかった。その時の実験があまりにも勿体ないので、ここで公開することにした。で、「その1」「その2」では、うまい棒コーンポタージュ味を炊飯器に入れ、「その3」ではプレミアム明太子味を使ってみた。「その4」では、うまい棒の料理にもチャレンジ。結果は、それぞれの記事を読んでほしい。

 そして、料理編の続きである。その4で書いたように、当時作った漫画台本に、これまでの炊き込みご飯と料理の味について、コメント付きで記述していた。なので、ここでその原作案を公開しようと思う。ただ、結構長いので、炊き込みご飯と料理の味など関連する部分だけにしたい。 

うまい棒を表現してみると。。

 原作案には主人公のJD小枝が、「○○研究会」という名のサークルの会長に向けて、人生で食べたことのない「うまい棒」を表現しているところがある。まずはここから。

小枝「では教えてください! あれは、あれは、何だったのですか? 見た目は、宇宙で戦う武骨な武器のようであり、口に入れると、少し突き放したドSなままの印象が、すぐにほろりと打ち解けて、優しいプレイが始まる。そして壮大な味覚の波がずんずんと押し寄せてきて、私の体を突き上げるのです。最後に旨みの絶頂がズガーンと広がってきて、、、、」                  会長「おお、なんだかエロなコメントにしか思えないが、君の表現が気に入ったよ! まさにうちの研究会にぴったりの逸材だ」
 

 そして、うまい棒について会長が説明する。説明したのはプレミアムについて。種類については当時調べたので、いまは変わっているかもしれない。そこはご容赦。副会長も登場する。

会長「その名もうまい棒プレミアムじゃ。うまい棒というのはは1979年に発売が開始された駄菓子で、『やきとり味』『エビマヨネーズ』『たこやき』『チキンカレー』『チョコレート』『てりやきバーガー』など全部で19種類あり、すべて1本10円なのじゃ。そしておぬしが今食べているのはプレミアムウマイボウ『モッアレラ&カマンベール』なのじゃ。ほかにも『わさびソースの和風ステーキ』『明太子味』と全部で3種類あって1本20円なのじゃよ」
副会長「うまい棒は、企業やキャラクターとのコラボが、他の追随をゆるさないほど、多様性があるんです。IT企業やプロ野球、ガチャピン・ムックとのコラボなんてのもあります。特に私が注目しているのはアニメ界とのタイアップ。『マクロスF』『侵略!イカ娘』、『輪るピングドラム』、『化物語』『偽物語』、『魔法少女まどか☆マギカ』、『とある科学の超電磁砲S』、『ソードアート・オンライン』といった名作とのコラボが行われているんですよ! なかでも、ナムコがメジャーなアニメと組んで作った動画が、ツボにはまります。撫子やアルミンがあのキャラクターに変わるんです。コラボキャラを見ながらアテレコする声優さんの真剣な表情を考えるだけで、あ、もう、たまんない!」

 なんか今でも漫画としていけそうな気がしてきた。。。        そして一連の調理と味見の過程を張り付けよう。一部はすでに紹介済みだ。ちなみにこの原作案でわかる通り、当時の私はその後もいろいろ試しているようだ。その1からその4までとは、うまい棒の種類が違うかもしれないのは、実験の結果、ベストな種類を見つけたのだと思う。
 
 まずは炊飯器にプレミアム「モッアレラ&カマンベール」を2本入れる。スイッチを入れ、できあがりを待つ。
その間にプレミアム明太子味を、袋のままザックザクにつぶす。ぎゅっと握るだけで簡単に崩れていく。そして卵を1個割って丁寧にかき混ぜる。そして、袋から明太子味の破片(粉)を入れて、さらに丁寧にかき混ぜるのだ。ここで、袋の裏にくっついた明太子パウダーをぺろぺろと嘗める。    小枝「なんか禁断の味かも」。
 よく混ざったら油を引いたフライパンに卵を流し込む。じゅわーという音が立ち上がる。少し表面が半熟状態が残ったままで、卵をひょいひょいとひっくり返し丸めて仕上げる。中を開くと、どこにもうまい棒は見えず、こんがりオムレツの出来上がり。
 ゆでたもやしをざるにあげる。お湯を切って皿に盛り付け、ごま油大さじ1、塩小さじ1を入れる。これに「わさびソースの和風ステーキ」を粉々につぶして、最後に振りかける。
 まずはご飯から。
会長「おお、ご飯が黄色い! しかもお焦げのように茶色く染まっているところも」
 口に入れると、
会長「うあ、あまじょっぱい炊き込みご飯の味じゃな。その横でチーズの風味が口の中に広がっていく~~」
 オムレツを口に入れる副会長。
副会長「あれ、卵の優しい舌触りに対し、うまい棒はざらっとした食感で、異次元のコラボだわ。明太子味も感じられるし」            そしてもやしに箸を伸ばす会長。
会長「おお、うまい棒の魔法の粉が、もやしのしゃきしゃきの食感に絡まって箸が止まらない」
 うまい棒の粉のおかげで「しゃきしゃき」または「もきゅもきゅ」といった擬音が出る歯ごたえ。
会長「おお、もしかしてこうすればもっと美味しいかも?」
 醤油をすこーし垂らして、うまい棒がしっとりなじんでくると、さらに変身するではないか。
会長「もやしが極上の野菜料理に進化した!」

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最後におまけを書いていた。これはこれで面白い。むしろこっちを今でも試してみたいとさえ思った。というわけで、締めのコメントとさせていただきます!

【編集者に伝えたコメント】
実はご飯はうまい棒を3本入れて試してみました。味は全部試してみたけど、多く入れれば商品の味が出るわけではなく、2本のほうが商品の香りや味が生きてます。ちなみに1本だと本当に色も香りも物足りず。
 で、3本で食べてみるとすごく色がついて、まさに炊き込みご飯って感じ。味は甘さが強くて、子供が好きそう。甘いのが苦手な人のために醤油を垂らしてみました。そうすると、
卵かけご飯やー!!                         ちょっと面白かった。これをネタにしてもいいかもしれません。

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