本日のシアン(2023/10/27)
こんにちは。
森健太郎デザイン事務所の農耕民族です。
今週はえらく長く感じました。蟻の巣穴を木の枝で延々と掘っているようなそんな一週間でした。
丸パクリする楽しさ
ここに来て、丸パクリする楽しさを感じてきている。
若いころは自分だけのオリジナルを表現したいとか、誰かの真似はダサいという気持ちしかなかった。
現代の世の中的にも「何者になるか」とか「差別化とか」とか「異次元の」とか「ぶっ飛べよ」というメッセージが溢れていて、私自身もそれに感化されている部分もあるのだろう。
そんな私が丸パクリ肯定派に移籍したきっかけはおそらく業務量の過多と成果を追い求める過程がそうさせたのだと思われる。
仕事が多くて、成果が求められる、外注できない、となると生産効率を上げて成果に結びつけるしかない。では、どのように生産効率を上げるか。
丸パクリだ。
そもそも私の仕事は企画やコンセプトの土台を作らないと始まらない。その土台をオリジナルで作ることはかなり大変だ。手を動かすだけなら誰にでも出来る。問題は作るモノを考えつく事だ。それらの問題を解決するために、見える部分だけを丸パクリしようというデザイン事務所代表にあるまじき舵取りをしたのである。
丸パクリを敢行するためにはパクるための元ネタが必要だ。尚且つ、その元ネタが成果を上げているオリジナルかどうかを検証する必要がある。そんなに難しい事ではないのだが、それを怠ると丸パクった意味がない。有名ラーメン店の20番目に人気のメニューの味を盗もうという奴は少数派だろう。
そして丸パクる。丸パクると言っても、コピーではないので全てを完全再現する事はできない。細か~い部分をちょっとだけ変える。見えるかどうか分からない文言に少しボケを配合する。これが丸パクリ職人の楽しいところだ。有名絵画の贋作専門の画家がいるという話を聞いたことがあるが、おそらく彼らのやりがいに通ずるものがあるはずだ。
ということで、他と違うことや自分らしさにこだわることも大切だが、一回くらいは、定石に従い、丸パクリしたものをリリースして、そこで得た成功体験が学びになっていく事もあると思う。
少年よ、まるっとパクれ。
ではまた!
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