川名海至

詩を読み書く人|たまに短歌

川名海至

詩を読み書く人|たまに短歌

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★このnoteは、

自称積読の天才で、平均的な人生の半ばをとうに過ぎた徳島県在住おばちゃんがお送りしています。 なお、この項目は適宜更新予定です。

    • ★文学フリマ東京39

      初めて出店します。これまた初めてつくった詩集を出品します。コミュ障なので心臓バクバクしてます。 出店名は「天青舎」。もしよかったら覗いてみてください。 【文学フリマ東京39 出店!】 📍ブース:ね-29 🗓12/1(日) 12:00〜開催 🏢東京ビッグサイト西3・4ホール 📕イベント詳細→ https://bunfree.net/event/tokyo39/ https://c.bunfree.net/e/dr9

      • 宇宙の支配者

        ぼくは宇宙のぬしになって どこか大きな星の 大きな海に浮かぶ小島にねそべり 夜空をのんびりと眺めながら 星々の住人たちが諍いを起こさないように 長い長いとても長い棒きれで ゆっくりと空をかき混ぜる 星はゆらゆらと漂っては 目をまわした住人をのせて 静かにもとの軌道に戻っていく 平和だよ ぼくの宇宙はね

        • 短歌

          保護したる猫の寝顔を眺めては幸せかいと問うてみるなり

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        ★このnoteは、

          弱きもの

          気づけば弱く浅はかな人間だった 嫉妬深く堪え性もなく 怒り散らして己が正義と信じていた 美しいものなどつくれるはずもない 事実の羅列にどんな意味があるのか どんな美しさがあるというのだ それでも、なにがしかを残したいと 願っていたのだろう 限りなく絶望に近い淵で 我よ、おまえは、なにを思う

          オー、ママ

          オー、ママ ぼくは優しくなかった 目にするものすべてに 苛立っていた あなたは正義感に満ちていた ぼくは行き場をなくして 心を閉ざしたんだ オー、ママ ぼくが優しくないと言って 嘆かないでほしい こうなることは 必然なんだ すべて秘密にしていたからね

          ★作家、岸田奈美氏のnoteをフォローした

          お名前だけは存じ上げていた。元ツイッターのXで「ガンダムを見ている」という趣旨のポストを見かけたからだ。その後、NHKでドラマの予告を見た。その時「え、この岸田っていう人、あの岸田っていう人?」ということが分かったのだが、だからnoteを探したのではなく、ひとさまのフォロワー欄をたどって、いわゆるネットサーフィンをしていたら、たまたま岸田氏のフォロワーさんがいらっしゃったのだ。「あ、noteのアカウントあるんか」と思い、アイコンをクリックした。 そこには面白そうなタイトルの

          ★作家、岸田奈美氏のnoteをフォローした

          定年後はのんびり暮らしたいけれど、そうもいかず生活は苦しくなりそうだなあ

          六十五定年 時が来たら もう労働は 引退したい だがどうだ 足りぬのか 七十過ぎて 足りぬのか 年金遣さず 死なす気か 今の政治は 狂っている 随分前から 狂っている 為政者達よ お前の事だ よくよくと 覚えておけ お前が私を ころすのだ

          定年後はのんびり暮らしたいけれど、そうもいかず生活は苦しくなりそうだなあ

          僕が居場所を失ったとき

          僕が居場所を失ったとき 空には別の星が瞬いている ああ、夜空に駆けあがり あの星になってしまいたい ここが偽りの大地なら 地面を蹴って空へ飛びたい 漆黒の空がひろがる 暗い雲が忍び寄る 突然の激しく打ちつける雨 閉じた瞼に稲光が走る 君はどこにいたんだ 闇の中で微かに光っている 視線の先にある空 その同じ闇で星になりたい

          僕が居場所を失ったとき

          「負けるわけないじゃん」

          偉い人たちがキャッチコピーっていうか まあ、とにかく考えたのが 「vs東京」 やめろよ、なにを以て闘うんよ 勝てるわけないだろ 笑い者だよ、恥ずかしい 僕はちょっとダサいって いや、ものすごくダサいって思った かっこわるいって思った 東京には僕の望むもののほとんどがある 望まないものもあるけれど 満員電車とか ともあれ、それから生活するなかで 「vs東京」を意識することはなく よく考えると、偉い人たちも 東京に取って代わろうなんてつもりはなかったはずだ 何年か経って全国放

          「負けるわけないじゃん」

          無題(心が怯えている)

          心が怯えている 恐怖、怒り いざとなったら ただひとり あした 目覚めた 日の光の下で あるいは曇天 だが 心は健やかにと 願いつつ 今はこれ以上 薬は飲めない 初出:X/Twitter (2024-6-26)

          無題(心が怯えている)

          ★戦争の詩を書くことについて

          私は今、戦争についての詩を書こうとしている。もちろん、戦争賛美ではない。とはいえ、内容、様々な理由によって、戦時下の当事者に成り代わるようで、おこがましいというか、彼らの人格を乗っ取ってしまうのではないか?という不安がなくはない。私は平和なこの部屋で、戦場の過酷さも知らず、かの地に思いを馳せるだけなのだから。 だが、戦争についての詩を書かないという判断は、私自身としてどうだろうか。私が詩を書いたところで、当事者たちが救われるわけでもないし、そもそも私の詩は彼らの耳にも目にも

          ★戦争の詩を書くことについて

          さくらんぼ姫

          風になびくピンクのスカーフ 陽射しを浴びて セロトニン受容体 からだと心に春がくる いつか 太陽のしたで 頬を紅く染め、揺れる さくらんぼ姫 きみを、私は葉陰から盗み見て そっと指で摘み取った

          さくらんぼ姫

          ここは中心点

          三百六十度の地平線 私を取り巻く大きな輪 その中心点にいる 地平線の向こうを目指して歩いても 地平線も動くから 輪の外へ出ることはできないんだよと いつかの本に書いてあった 自分という中心点からしか 人は世界を見られないのだ ならば私は動き回ろう 地平線という名の輪を 中心点に変えながら (2024-3-30)

          ここは中心点

          五行歌

          空は青いほうが、いい 雲は流れるほうがいい やがて育った雨雲の さたさたと降りそそいだ、そのあとに 空は、青いほうがいい 初出:X/Twitter (2025-3-22)

          晴れの日

          窓を開けると 春の風が吹いている 部屋飼いの猫が 出たそうに 私の腕の中から 外の世界を覗き込む やがて閉じられた窓のそばで 悲しげに鳴き始める ごめんな 初出:X/Twitter (2024-3-16)