恥ずかしくない英語のために 江川泰一郎 『英文法解説』

(2020年の9冊目。全部読み通したわけではないけれど)このところ仕事で英語を書いたり、話したりする機会が増えてきている。

過去ブログを紐解けば、特別目的意識を持つわけでもなく(それは最悪の勉強のはじめかたであるのだが)英語を勉強しはじめたのは10年ぐらい前のことであるようだ。それがいま花開こうとしているというわけで、過去の自分、Good job! な感じではある。

(過去の自分への感謝したくなる機会がこのところ多くて、ぼくがまだ年若く、いまよりもっと傷つきやすい心を持っていた時分になんとなく触っていたHerokuだとかSalesforce.comに関する知識が役立ったりしている。なんの役に立つかよくわからないが面白そうだから触っていたものが、メシの種になるんだから、人生なにがおこるかわからない)

仕事で英語を使っている、と言っても、ほとんどインチキみたいなもので、会議の前には出てきそうな単語を必死で調べて準備して臨んでいるし、メールを書くのもGoogle先生に頼りっきりなのであった。アドリブ的なものが要求される場面でも、相手が非英語ネイティブの英語話者、共通語が英語、という事情があり、お互い母国語じゃないんだから、伝わればいいでしょ(実際伝わってるし)、みたいに割り切って、ビクビクせずにガンガン行ってしまっている。その堂々たる態度と面の皮の厚さのおかげで、英語が全然できない同僚からは「めちゃくちゃ英語できるんすね!」と羨望の眼差しをうけるぐらい。

そういう度胸を授けてくれたのはこの本。文法なんかそんなに気にしないで良くて、使えるものを全部使って伝えたほうが勝ち(価値)! みたいなそういう英語勉強本の本。

ここしばらく英語の勉強からは身を離してきたし、このまま、気持ちで伝える英語で押し通しても良かったんだけれども、改めてこの『英文法解説』を手にとったのは、先日出席した会議にて、他社の日本人メンバーにめちゃくちゃ英語ができる人が混ざっていたからなのだった。

他国の英語話者に対しては無茶苦茶な英語でも平気なのに、日本人に自分の英語を聞かれると「やべー、俺、この人にすげーバカだと思われているんじゃないか!?」と途端に萎縮してしまう。この人の前で英語で話したくない。そういう気持ち。

そうした心のざわめきに出会った後、自然と「英語の勉強、さらっと復習しておきたいな……」という気持ちになっていた。身内には変な姿を見せたくない(他社の人だけど)みたいな根性が現れなのか。

前置き的な文章が長くなってしまったが、この『英文法解説』、めちゃくちゃ良い本。友達(高校の英語の先生)も「良いチョイス!」と言ってるだけあって、いまの俺(ある程度、英語を勉強してきてるけど、まだまだ不安が残る、よちよち歩き状態、みたいな)にはありがたすぎる内容。

たとえば、英語のメールを書いていて「時制、これであってんのか?」とか「冠詞、これでいいのか?」とか「助動詞のニュアンス、よくわかんねえな」みたいなひっかかりがあったとき、ブラウザ立ち上げて、Google翻訳のブックマークをクリックし、英語 → 日本語や日本語 → 英語と何度も翻訳を試しながら、自分の伝えたいことが表現されているのかどうか確認する、という面倒くさい作業が発生していたのだけれども、本書の解説はそうした不安に対して特効薬レベルでの明解な答えを与えてくれる。

表紙のデザインが素っ気無さすぎるのだけれども、例文もいっぱいあるし、タメになりまくる。目次をみながら「あー、こんな文法用語、高校でやった気がするけど、なんだっけ?」みたいに気になる箇所を開くだけで、効いてくる感じがあるからヤバい。しかも、500ページ以上あるのに、2000円しない。ありがてえ。この本があれば、より確信をもってGoogle翻訳を使いこなせそう。

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