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あれから:彼氏

俺は高校2年生。

3ヶ月ほど前から、

同じクラスのユカと付き合っている。

その彼女がさっき、

学校の屋上から飛び降りて

死んだ。

コンクリートの地面に、

膝から落ちたのだろう。

大腿骨が脇腹から突き出て、

大量に出血している。

さらに、

顔面を地面に強打し、

鼻が陥没している。

頭頂部からは脳が飛び出し、

正直、人間の形を保っていない。

朝、一緒に登校した時は、

あんなに笑顔だったのに…



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理由はわかっている。

クラスメイトの「いじめ」だ。

彼女は人前で話すのが苦手だが、

成績優秀で、担任の先生からは

いつも褒められていた。

それが鼻につくのだろう。

ユカは仲間外れにされ、

発言しても無視され続ける日々…

担任にも相談することができず、

いじめは慢性化していった。

それでもユカは、

俺の前ではいつも笑って、

気丈にふるまっていた。

彼氏の俺が、ユカを助ける。

ユカを傷つけるやつは

俺が絶対に許さない。


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ユカとは出来るだけ一緒にいるようにしていた。

学校の休み時間や登下校、

可能な限り、俺はユカと行動を共にした。

ユカは安心している様子だった。

週末になるとユカの家に行き、

話をしたり、SEXをする。

ユカは恥ずかしがり屋なので、

いつも俺がリードするが、

ちゃんと「気持ちいい」と言って

満足してくれていた。

ユカの家は母子家庭で、

お母さんは保険会社で働いている。

穏やかで、とても優しい。

うちの親とは大違いだ。



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ユカが屋上から飛び降りたのは、

昼休憩後の、清掃時間のことだった。

俺が教室の掃き掃除をしていると、

窓の外で、黒っぽい物体が一瞬、

上から下に移動するのが見えた。

その時はまさか、

ユカが飛び降りたなんて

想像もしていなかったけど、

野次馬精神で、急いで外に出た。

すると、クラスメイトの女子が

「ユカぁーーーー!!!」

と、わざとらしく叫んでいた。

悲しみの滲んだ表情、

それは罪悪感からきている。

悲痛な叫びは、

自分の罪をかき消すためのもの。

そこで俺は思ったんだ。

「あぁ、全部こいつらのせいだ」って。


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