94話 一人目はあっさりと

彼氏を作るために、マッチングサイトを始めた私。
そこで知り合った４にんの男性と会う約束をしました。

そして、そのうちの一人、少し年上の40代会社員Aさんと会う日がやってきました。

東京の有楽町駅の改札で待ち合わせ。

そこに現れたAさんは、サイトの写真通りの普通の40代男性。
正直言ってオシャレではありません。
スラックスにポロシャツで、ちょっとおじさんぽい服装。
でも、いい人そうな雰囲気ではある。

会って、すぐにAさんが予約してくれたお店へ。
銀座のイタリアンを選んでくれたそう。

行ってみると、なかなか良い雰囲気でした。

ランチコースを二人で頼み、私がワインを飲もうか迷っていると、
「どうぞ、飲んでください」というので、遠慮なく注文。

会話はすごく盛り上がったわけでもないけど、無言になる事もなく、和やかに話せたと思う。
せっかくこうしてお互いの時間を使っているんだから、この時間を楽しまないと！って私思ってね、お料理とか会話とか積極的に楽しむようにしたの。
それで食事をしながら2時間ほど、仕事のことや趣味のことなどいろいろ話したんです。

相手もつまらなそうには見えなかったから、
食事後は、どうするのかな～？
お茶でもしていくかな～？

と思っていたのですが、食事が終わって、店を出たら、Aさんはそのまま駅に向かい、「この後、どうします？」の言葉もなく、駅に到着。
そのまま「今日はありがとうございました」とAさんは改札に入っていった。

ずいぶんアッサリだったなぁ。
次はあるのだろうか？

と、思ったら、次はなかったです。
その日に、お礼のメッセージをLINEでやり取りをしたけど、それから連絡は途絶えた。

やっぱり、気に入ってもらえなかったのね～。
私、イメージと違ったのかなぁ。
昼からワインを飲んだのがダメだった？
それとも、お昼の代金を手渡すタイミングを逃して、帰り際に「今日は、ごちそうさまでした」で済ましたのが悪かったのか？

とはいえ、まだ会う約束をしている人は3人いるし、「まあ、いっか」という感じ。

それに、実のところ、Aさんは見た目が全然好みではなかったので、続かなくてホッとしたのでした。
でも、「見た目よりも、付き合いたい人リストの条件に合うかだ！」とか言っていたのに、ここでも見た目が気になっていた私、大丈夫なのか？