カバーカーライフ Mj8月号 より

丸亀市・理容師
佐藤卓司さん（48）

1965年式　フォード アングリア エステート
［ 所有歴3カ月 ］

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運命的な出会いはSNSのたった一枚の写真から

「駐車場で停まっている姿を見たら、
“あっ、可愛らしいな”って」

　まるで映画のワンシーンを切り取ったかのような雰囲気。今月の表紙で登場したフォード・アングリアは映画「ハリー・ポッター」に出てくる空飛ぶクルマとしても有名なクルマ。イギリスではかつて大衆車として人気を博したモデルで、オーナーの佐藤卓司さん（48）が所有するのはそのエステートモデルだ。
　実はこのクルマの所有歴はまだ3カ月ほど。かねてからイギリスの大衆車に興味を持ち、探していたというが、昨年暮れに突然運命的な出会いをする。それは以前から懇意にしていたロフトガレージ オート・シローの一色氏のSNSをのぞいた時。
「（一色さんの）インスタグラムに昨年12月にこのクルマが写っていて、最初は修理で預かってきたクルマだと思っていた。次に見た時に『引継ぎます』みたいなことを書いていたので、売り物なのかな、と思って店に連絡をしたら、『預かりってわけではないんだけど…』って濁される感じ。本当は自分が乗るつもりだったようで。でも、『もし何だったら、僕に引き継がせてもらえない？』と申し出たら、一晩考えさせて欲しいとのこと。それで、『まぁ、佐藤さんならええよ』と（笑）」
　佐藤さんが旧車を所有するのはこれが初めてではなかった。
「15年前にトライアンフTR3というガチガチのオープンカーに乗っていたんです。30代で背伸びしすぎたかなと思っていて、オープンカーだから日常的に乗ることができず、気張った感じで乗っていた。そういうのに疲れたのか、こういう大衆車であれば日常の何気ない時でも気張らずに乗れるのかなと思って」
　実際、ドライブだけでなく、日常的にも気軽に使っているとのこと。特別な使い方をしていなくとも“キュン”とする瞬間はある。
「ご飯食べに行った時とか、駐車場で停まっている姿を見たら、あっ、可愛らしいなって自分でキュンってなる。いっぱいクルマが停まっている中でも目を引くし」
　所有して3カ月ですっかりベタ惚れ。もちろん、ここから愛はさらに深まっていくだろう。

　エステートモデルなので荷室も広く、アウトドアレジャー好きの佐藤さんには高い実用性もお気に入りのポイント。コロナ禍が落ち着いたら家族全員でUSJへドライブに行きたいとのこと。

　「アングリアかモーリス・マイナーか、オースチンA35。英国の大衆車を日常的に乗ることができれば楽しいかなと考えて」と思っていた中で現れたのがこのアングリア。行き交う人たちの『可愛い』という声にも「だろっ（笑）」と全肯定する。

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