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ビル街の夕空に

今の季節が1番好きかもしれない。
春と梅雨の間。

長袖1枚でちょうどいい時期。
風が「寒い」でも「ぬるい」でもなく、気持ちいいと感じられる時期。

昨日、とてもきれいな夕焼けに出会えた。
夕日と言えばのオレンジ色じゃなくて、
グラデーション豊かな青空に、沈みかけた太陽の光を浴びたピンクのうろこ雲。
マジックアワーというやつかもしれない。

淡い、きれいな空。

まっすぐなビル街を歩いていて、左側の空が特にきれいだった。
だけど、正面の風景をスマホで撮っている人がいたから、前にも目を向けてみる。と、

わ、気付かなかった。
夕焼けを映すガラス張りのビルと、そうじゃないガラス張りのビルがある。
どれも同じような画一的なガラス張りのビル街なんてつまんない。
大掛かりな窓掃除を必要とするガラス張りビルの良さが分からない。

ずっとそう思ってた。
けど、全部一緒に「見えていた」だけで、1つ1つに個性があったのだと気付く。
今日の空を美しく映すビルの隣は、明日の朝焼けが似合うビルなのかもしれない。
ビル街ってつまらなくないんだ。
意外と面白いんだ。
数年間通い続けているビル街を、初めて肯定できた。

夕空が気付かせてくれた、ビル街の良さ。
ビル街も悪くないのかも。
そう思わせてくれたこの空が、この時期の空が好きです。

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