経管栄養の手順(実践編その6)
皆様、こんにちは。
長らく間が空いてしまいました。
年明けから地震や事故など、心穏やかではいられないような2024年の始まりとなりました。お亡くなりになられた方々には心よりお悔やみ申し上げるとともに、被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。安心して生活していける日々が少しでも早く訪れるようお祈り申し上げます。
私たちは地球からたくさんの恩恵をいただいて、生きて暮らして生活を営んでいます。地球は活動的な生きている星、その地球の上で暮らす私たちが地球の大きな活動から逃れることは難しく、備えあれば憂いなしと言いますが、備えた上で、天災にしろ、人災にしろ、その時その時の状況に応じて、できる限りの、精一杯の思いやりと正しい知識と行動などで、みんなで協力し対処し乗り越えていくしかないと感じています。
で、経管栄養の続きです。
前回も書いたように、栄養投与中は、ぜひとも、ときどき滴下の様子を見てください。なぜなら、しばらく続きを書かずにいたこの期間中、私も滴下の状況を見ると、「え、まさか、もう終わってる?はやっ、なんで?」とか、「見るの忘れてた、もうとっくに終わってるはず、、、止まってる、、、全然まだ残ってる、いつから止まってたん?」とか、ありました。
早く終わっても、時間がかかりすぎても、体調に大きな影響を与えることはほぼないと思われます。
終わるのが早すぎると、これはある意味暴飲、急激にお腹が水分タポタポになっているはずなので、体位はそのままで1時間くらいは安静にしておいた方が安心です。ベッドの傾斜角度を下げたり体の向きを換えたりすると「ゲプッ」と出ることがあるそうです。私はまだ「ゲプッ」な状況に遭遇したことはありません。
長くかかったときは、問題なし、大丈夫です。私たちがゆっくりご飯をいただくのと同じで、お腹に優しい。
ですが、予定があるときは問題ありです。例えば、もうすぐ訪問マッサージが来るとか、訪問入浴が来るとか、体を動かす予定があると、先程ご説明したように「ゲプッ」となる可能性を孕んでいて、危ういです。
先日、訪問マッサージさんが来る日、やってしまいました。来宅したスタッフさんに「栄養終わってまだ20分しか経ってないですが、栄養を始めてから3時間は経っているので大丈夫かなと思うんですが」と、その旨をお伝えして、いつも通りしていただくことができました。「ゲプッ」もなかったです(笑)
経管栄養が終わったあとはできたら1時間くらい、少なくとも30分は安静にしたいです。時間が長くかかったときはお腹への負担は少ないと思われるので、私の個人的な感覚では30分の安静でも大丈夫と思っています。
それから、自分に外出の予定があるときも、同じく、慌ただしくなります(笑)
栄養が終わると、点滴筒の中は空っぽになっていて、チューブの途中で栄養が止まっているはずです。なのでチューブを手で持ち、少し高く上げ、落差を利用して、チューブ内に残っていた栄養を全部、鼻の方へと流していきます。
(ここから急に読んだ人は「え?」って思うかも、経鼻の経管栄養なので、鼻の中を経由して胃まで管が入っております。)
このとき、滴下の速さを調節する部分のダイアル(ローラークレンメ)の位置を上へ移動して水の流れを全開にします。全開にするということは流れを最速にするということ、最後の少量の栄養を最速でササッと済ませてしまおう、という自分本位な方法です(すみません)。ポタポタと1秒間に2滴ほどのスピードで進んでいくのを待っていても、少量なので待ちくたびれるというほどではありません。お好きな選択をしていただいて大丈夫です。
こうして、チューブもカテーテルも空っぽになったところで、最後にフラッシュ(通水)です。シリンジに少量の水を入れます。私は常温の水で20mlくらいにしています。カテーテルからチューブをはずして、カテーテルとシリンジをつなぎます。シリンジ内の水を流し入れて、カテーテル内をきれいに洗い流します。
フラッシュが終わったら、シリンジをカテーテルから外して、シリンジはフタをします(カテーテルにフタがあること、これまで言ってませんでした。ごめんなさい)。
カテーテルは輪ゴムでまとめたら、これにて経管栄養は終了です。このあと、お道具さんの洗浄をします。
経管栄養の手順、おかげさまで、ようやく、終わりが見えてきました。
どこかの誰かのお役に立てば幸いです。
お読みくださりありがとうございます。
次回に続きます。