作家にとって必要な、精神安定剤の話
水谷です。作家、脚本家をしています。先週、体調を崩してしまいまして39.9という人生で最高体温を叩き出していました。2回病院に行って、2回鼻から長い棒を突っ込まれ、結果的にコロナでもインフルでもありませんでした。
んで、ようやく体調も戻り、さあ6月の舞台脚本を書こうかしらと思っていたのですが、これがもう、全く進まない。なぜだ。風邪で丸1週間なにもしていなかったせいなのか。いや、そういえば去年末から再演だったり、演出だったりが中心で新作らしい新作を書いていなかった。
いずれにせよ
どうやって書いたら良いか完全に忘れている。
作家業は怠けた瞬間終わる、よく言われることです。そしてどうやらマジのようです。超マジ。しかしね、なにより問題なのは、台本が進んでいないという事実そのものではないんです(いやそれもそれでヤバイんですが)。問題は、台本が進んでいないことによる精神的なプレッシャーです。
精神的にしんどくなる
やっぱ1日机の上に向かって、その挙句、本文が1行も進んでいないなんて日にはもう、頭を掻きむしりたくもなるんです。
大丈夫かおい。大丈夫か俺。お前、本当に書き切ることができるのか。もしかして、お前の中にあるアイデアという名の泉は枯れてしまったんじゃないか。お前の頭からはもう何も出てこないんじゃないのか、と。
そんな考えが頭の中でぐるぐると渦巻き、気づけば求人サイトを見ながら「煩わしい人間関係が無くて、楽で時給の良い仕事ってないものかね」とくだをまく。そんな無為な時間を過ごしてしまうのです。
ちょっとした仕事に助けられる日々
そんな折、並行して受けているちょっとした仕事に随分と救われました。超ショートショート小説のゲラ確認だったり、5分程度のホラー脚本だったり。「あぁ一応は僕、作家として活動しているんだ」と感じることで、少しだけ前向きになれるたんです。
自分で仕事を作り、お金を生み出す。素晴らしいことです。そりゃもう凄い。大変だし凄い。偉い。が、孤独な仕事をしている人間にとって他者から依頼を受けることは重要な精神安定剤のようです。
おまけ
かつてテラーというチャット小説アプリで連載していたのですが、つい先日、社員さんとランチしてきました。その際いただいたのがこいつ。
可愛い。こういうのもらうと「あ、自分は作家なんだ」と嬉しくなる。もっと欲しい。
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