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京都の地名にまつわる雑談、いろいろ。

こんにちは。珠数職人です。
京都で暮らしています。
考えた事ないと思いますが、
「珠数」と「数珠」どちらが、しっくりきますか?


「珠数つなぎ日記#1」で、珠数の珠の数の数え方って書いて、その字面を見て思った。
私はnoteで「珠数」と書いているけれど、
おそらく一般的なのは「数珠」の方。
もしかして違和感を抱いた人いるのかな?
これは、どちらも間違ってはいない。

そもそも、昔は色々な呼ばれ方をしていたらしい。
「ジュズ」「ズズ」「ズジュ」「ネンジュ」…
表記も
「数珠」「珠数」「誦珠」「念珠」「念誦」…
それが室町時代から「数珠」という呼び方が増え、近世でも「数珠」が一般的に定着したのだとか。

では、なぜ私が「珠数」と書いているかというと、その方がしっくりくるから。
それだけ。
それに、京都には「ジュズヤ町通」という場所がある。
表記は「珠数屋町通」。真宗大谷派本山 東本願寺の東側にある渉成園を挟むように通っている南側と北側の通り、まさに法衣屋さん仏具屋さんが集まっている場所。

間違えているわけではないよ


地名といえば、日本全国、おもしろい地名あるよね。
先日行った出雲でも、鬼の舌震を違うだろうな~と思いながら「ゼッシン」って読んでた、違った「シタブルイ」ね。

これも最近、京都駅でタクシーに乗った時の話。
目的地は「イマクマノ神社」。
前に「イマクマノ神社」と言ったら「クマノ神社?」と聞き返されたことがあった。

今回は「とりあえず東福寺の方に向かってください」と言って、まず車を動かしてもらう。それから
「イマクマノ神社、わかります?」
と聞くと、運転手さんからは
「??・・・もしかしてシンクマノ神社?と。
「そうそう!新熊野神社と書いてイマクマノ神社」。
運転手さんも知らなかったらしい。
紀州の古い熊野に対する京の新しい熊野、紀州の昔の熊野に対する京の今の熊野という当時の都人の認識が、その由来(公式ホームページより)とのこと。
ちなみに近くにある商店街は今熊野商店街、もう一つ近くに今熊野観音寺もあるから、ややこしい。

まったく違う場所に行ってしまう

他にも有名なのが、京都市左京区の貴船にある貴船神社

水神様を祀っているので水が濁らないように(諸説あるらしいが…)というところから、読み方も濁らない。
貴船(キブネ)にある貴船(キフネ)神社。

貴船神社は由来も相まって覚えやすい。
読む時に毎度迷うのが、山科区勸修寺仁王堂町にある勸修寺

地名の「勸修寺〇〇町」の時は「カンシュウジ」。
でも、お寺の名前は違う読み方だった…
えっと…
「カンジュジ」だったかな…
いや「カジュウジ」が正式。

同じく山科に「御陵駅」というのがあるが、
西京区にも同じ「御陵」という地名がある。

山科の方は「ミササギ」で、西京区は「ゴリョウ」。

20年くらい前になるけれど、堀川五条の近くに「天使突抜駐車場」っていうのがあって、はじめて見た時、ふざけて駐車場名つけたのだろうと本気で思っていた。地名だった。
読み方は、そのまま「テンシツキヌケ」。

他にも他府県から来てる人が変な読み方してたり、そもそも漢字の読み方が分からないような地名は沢山ある。
「烏丸」を「とりまる」って言っていた人いたな、なんかカワイイけど「カラスマ」。
未だに覚えられないのが「笋町」。
笋←この字、他で見た事ない。タケノコって意味は覚えているけど、読み方なんだったかな。

まぁ地名なんて住んでいなければ読めなくても問題ない。
私が知らない京都の地名も、まだまだ沢山あるだろうし。

そういえば京都に来た頃、京都の人が通りの名前を覚えていることに、すごく驚いた。
碁盤の目は有名だけれど、その細い道にも〇〇通りとついていて、それが会話の中に頻繁に出てくる。
最初は覚えるの苦労したけれど、これが覚えてしまうと便利だった。
「〇〇通上ル・下ル・東入・西入」で殆ど辿り着く。
でも最近はグーグルさんに頼りっぱなしだな。

何年か前のインバウンドの時、外国人観光客に道を尋ねられて、聞き取れた地名は「ジオン」。
なんか在りそうでしょう?「ジオン寺」とか「ジオン院」とか。
私の半生で得た京都知識の中から、なんとか答えようとしたみたけれど分からない。
そして地図を広げて指さされたのが「gion」
ジオンって読むのね…祇園。
最近、外国人観光客に道を尋ねられる事なくなったな、きっとグーグルさんのお陰だね。

もし京都に遊びに来ることがあれば、地名や通りの名前を見るのもオモシロイかも。


ちょこっと
製作記録#2

ご注文いただいていた天竺菩提珠の御念珠
時間かかってスミマセン…休み明けに発送します

今週は、あまり珠数をつくった記憶がないな。
何やってたかな…こうならないようにnoteを書こうと思ったんだった。
暑くなってきたし、集中力きらさないように気を付けよう。


この記事の見出し画像は、東本願寺。
左端に小さく見えるのは、ライトアップされている京都タワー。
暑くて夕方に撮りに行っている。

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