#12 無限ループ
デフォルトが繰り返すこと・続くことだとすると、それを断ち切る・止めることはかなり労力がいること。約900字
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AとBを、数十年・数百年ごとに繰り返す。
sideA:桃太郎の時代
おじいさんが川で拾ってきた桃から生まれた桃太郎。
桃太郎はすくすく成長して、あっという間に大きくなった。
ある日桃太郎は、鬼に襲われた村人の話を聞く。
どうやら人間を襲ったり金品を奪うなどの悪さを繰り返す鬼たちがいるらしい。
桃太郎は悪い鬼たちを退治するために鬼ヶ島へ向かうことを決意する。
道中出会った、犬・猿・雉を仲間にして、いざ鬼ヶ島へ。
桃太郎の強さは圧倒的で、襲い掛かる鬼をばったばったとなぎ倒し、たった一日で鬼たちを退治した。
鬼を全滅させた桃太郎たちは、鬼たちが奪った金品や食料を持ち帰り、幸せに暮らしました。
桃太郎が帰った後の鬼ヶ島。
たくさんの鬼が亡くなり、住処も壊され、何もかも奪われてしまった。
壊れた家の隅や島のはずれで恐怖に怯えながら隠れていた子鬼たちが、おずおずと出てきてその悲惨な光景を呆然と見ていた。
子鬼たちは、桃太郎たち人間に復讐を誓った。
*
sideB:鬼の時代
人間に見つからないようにひっそりと暮らす鬼たち。
食べ物に困った時は町へ出て、人間たちに見つからないように盗んだりしながら毎日を生き延びるのに必死だった。
人間に見つかると、石を投げられたり、捕まると殺されてしまう。
やがて子鬼たちも成長し、少しずつ人数が増えていった。
人間たちが来ない場所で静かに暮らす中、ある時赤ちゃんが生まれた。
その赤ちゃんは生まれた時から周りを惹きつけるオーラを持っており、日に日に大きくなっていった。
一週間後には鬼たちの誰よりも大きく強い鬼に成長していた。
その鬼は頭脳も優れており、武器を作り、みんなを訓練し、見事な軍隊を作り上げた。
そして鬼たちはかつての住処であった鬼ヶ島に乗り込み、砦を守っていた人間たちを追い出し、乗っ取ることに成功した。
鬼が島を拠点に、近くにある人間たちの村を襲って金品や食料を奪った。
鬼たちは何に怯えることもなく、幸せに暮らしました。
鬼ヶ島には怖い鬼たちがいる。
人間を襲い、何もかも奪っていく残忍で恐ろしい奴らだ。
人間たちはその周りには近寄らず、離れたところに住むようになった。
時おり訪れる鬼たちから隠れながら。
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