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クリスマス後記

令和最初のクリスマスが過ぎた。23日が祝日じゃなくなって、平成生まれの私はとても変な感じがした。

クリスマス。予定だったらバイトに明け暮れるつもりだったのに、先週から体調を崩してしまい、諦めて病院に行ったら生まれて初めてインフルエンザA型と診断された。

大学の授業も行けず、色々任されている仕事も多かったので色んなところにすぐ連絡しては頭を下げ、全然いいのよ、M子ちゃんこういう時くらいはゆっくり休んでね、と優しいお言葉を貰ったり。

初めての40度という高い熱にうなされて泣きそうになりながら、隣の部屋から聞こえるニュースの音に耳を傾けた。そうか、もうクリスマスか、なんて回らない頭でぼんやりと考えた。

私の体調を心配してくれていた彼に、インフルだったよとラインを打つとすぐに返信が。その晩、電話をした時(私は辛くてほとんど喋れなかったけど)、彼が「昼休み本当は電話かけようかと思った」と言ってくれた。優しさに少しだけ泣いた。

なかなか忙しくて、しばらく会っていない私たち。毎日会いたいと言い合う私たち。寂しくて涙が出そうよ、来年のクリスマスはきっと2人の大好きな水族館へ行こう、ケンタのチキンを食べよう、そしてきっと狭い私の部屋で2人で沢山過ごそうねと。そんな話を何度もしていたけれど。

今の私は言う。

「色々思うことあるけどね、やっぱり健康が1番よ。来年のクリスマスは2人とも元気でいようね」

彼はそうだね、と笑った。インフルの脅威にすっかり打ち震えたM子、健康を意識し始める20代半ば。とりあえず年末年始のバイトをお断りするところから始めました。

まだ本調子ではないけれど、今はだいぶ体も落ち着いてすっかり元気に。健康が一番。でもやっぱり寂しいから、来年はやっぱり彼と2人で過ごせたらなと思う贅沢な私なのだった。

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