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みずのモデル商会アバターの設定・資料・ギミック全部語りたい! 第11回

第11回『アルヴァーゼ』前編です。
予定はなかったけど、何故か思いついてしまったアルラウネちゃん。

BOOTH解説

身体の一部に花を咲かせられる人に似た植物「アルヴァーゼ(alvase)」の3Dモデルです。
古いドイツの伝承にある植物の魔物「アルラウネ(alraune)」と似た姿をしていると言われていますが、同種・近縁種と推定できる証拠は残されていません。
さまざまな種類の花で身を飾っている姿を見て、現地の人はそれを「花瓶」と称していたため、その意味からなぞらえた名前(vase)が付けられました。
環境による影響などを研究するため、飼育、観察してくれる方を募集しています。

だいたいアルラウネのようなものです。


製作の話

本当に何故か、アルラウネになりました。理由を全然覚えていない。たぶん御三家の流れで水作ったから次草か?みたいなノリで描いていたような気がします。動機としてはだいぶ薄いですね。

製作はそもそもアルラウネとは何ぞやというところから始まります。
本当に詳しくはwikipedia参照となるのですが、ドライアドとは別物であることをまず伝えたい。ドライアドはギリシア神話の木の精霊です。アルラウネはドイツ起源の魔物で、マンドラゴラの亜種です。
ちなみにwikipedia以上に詳しく話してある記事は見当たりませんでした。参考文献wikipediaといろんな創作の画像のみ。

仮でとりあえず描いてみて。

草案アルヴァーゼ

この時点でもう脚がない。だいたいの雰囲気だけ作って、あとはVRChatに適応した形にしていけば良いかと考えていました。植物のままだとあまりにVRChatに向かないので、人間の形を取りながら植物感多めにしていきました。

採用三面図

それを踏まえての三面図を描いてみます。
アルラウネ要素として足元の花は入れたかったので、どうやって実装するかはさておき、描いておいてます。今回の、アバターの根幹になるどうにかして実装しなければならない課題でした。
そしてこの時点で追加されたてるてる坊主。何かアクセントになる道具を持たせたいと追加された、晴れと雨を司るアイテムです。

さて、モデリングを始めてから、いろいろと情報が不足していることに気付かされました。
背中側の蔦の動きとか、足のような触手の前後の流れとか、花の種類とかです。

特に花部分はモデリングをしながら情報を集めていたのですが、選考にけっこうな時間がかかりました。

ポリゴン数が多すぎないこと、ある程度の知名度があること、赤の種類があること。
条件としてはそれほど多くないものの、該当する花の少なさよ。

それでも何とか探しあてて、アマリリス、ネリネ、ツツジ、ペチュニア、コスモスの五種類に決めました。形が決まれば参考資料は無限に出てくるので楽でしたけどね。

左からペチュニア・コスモス・アマリリス・ネリネ・ツツジ

名前は、あっという間に決まりました。
アルラウネはドイツ起源ということで、合法的にかっこいいドイツ語が使えるぞ!(別に違法ではない)といろいろ調べまわったものの、ドイツ語を調べてみると逆に長くてかっこいい単語しか出てこない。

これは、可愛い少女の名前に向かない……!

モデリングをしながら調べて、一旦、アルラウネの魔物・精霊を意味する部分の「al」と花瓶を意味する「vase」でアルヴァーゼ「alvase」にしました。案を出した当時は、可愛い系名前ではない気がするし、別案出して比べようと思っていました。
しかし結局それ以上の案は生まれず、花瓶の魔物アルヴァーゼとして世に出ることとなったわけです。

分類としてはアルラウネ科アルヴァーゼ属くらいに考えているので、「厳密に言えば違うけど広義のアルラウネ」です。

印象の話

エッ…! 攻めてますねぇ

言うほどかな?

言われてみるとそうか…?

いや、実際何人かに言われたんだから言うほどなんでしょう。
安心してください、脱げませんので。
絵を描いていたころはR-18とかも普通に見て描いてたから、ちょっと感覚が麻痺してる? VRChatのアバター全般はデフォルトだとかなり健全なので、デフォルトで露出度高めなのは珍しいのかもしれない。

今回のVket2024Summerのワールド巡り配信で「葉っぱ一枚あればいい~♪」と歌われてました。そうね、思い浮かぶよね。

ドライアドの子かな?

本当にアルラウネの知名度が低すぎる。
知ってる人が見ればアルラウネに見える見た目にはできたと思ってるんだけど、正答できたのはモン娘をよく知ってる人だけで、ドライアド(ドリアード含む)と呼ばれる回数の方が圧倒的に多かったです。
だいたい転スラの所為疑惑。

動いたら足元に咲く花!どうなってるの?

私は腰を落ち着けて話していることが多いので、そこで足元に花が出たら良いなと思って原案を描きました。ただ花ごと動くのは正しくないし、ワールド固定で出してもその場に残り続けるのもまた違う。
持てる全ての技術を考慮した結果、足元でワールド固定して、Contactが外れたら花を閉じて、ワールド固定し直す、という形になりました。

面目躍如アルラウネ

驚いてもらえて嬉しい。
そもそもこういうギミック少ないし、人間だとやる意味がないし、植物系のアバターが少ないという話でもあるんだけど。

伸びるツタ

珍しく直接攻撃できるタイプの子。ぺしぺし。

ツルのむち

けっこう伸びた時の反応が良くて積極的に見せにいってました。ゆるく手に追従するのが好評で、指差したりツッコミ入れたりするのに便利そうとのこと。
実際楽しい。けど、本当にこの子の固有スキルみたいな使い方しかできないのがなぁ……。

手から花が!

ご挨拶でお花プレゼント。

どうぞ、花です

掴みとしては十分な効果を発揮してたので、もっと挙動とか練っておけば良かったかなと今更思ってたりする。キザ男アバターに持たせたいと言われてました。

緑肌!これですよこれ!

緑肌搭載したのはけっこう気まぐれというか、自分としてはおまけくらいの認識だったんですが、意外にもこれ欲しかった!あって良かった!という感想をもらえていました。
個人的には緑肌と黄色花の組み合わせが一番似合いますね。伝承のアルラウネも黄色の花らしい。

原種?

では、今回はこのあたりで。次回は『アルヴァーゼ』後編です。
印象とギミック関連で被りが多そうな気がしますが、よろしくです。

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