いっぱい考えるから、野球は楽しい。ー中日ドラゴンズ2023秋季キャンプ レポ
世の中は関西ダービーでにぎわっていて、心底うらやましい。
そう思うのは、わたしだけでしょうか。阪神とオリックスの頂上決戦は、毎夜毎夜痺れるような熱戦が続いていて、とうとう今夜(2023.11.5)が最終の第7戦です。もしも今夜両チームが引き分けたとしたら、明日が最終戦となって、夜中の0時からチケットが販売されるそうな。試合が終わるのが深夜なら、午前2時から発売ですって。すげーな、おい。
いつかわたしもSMBC日本シリーズのチケット争奪戦に参加したい。悲願です。ドラゴンズの選手たち、頼んだよ。おかんを日シリに連れてって。
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さて、気を取り直して、現実を見ましょうか。
わが愛するドラゴンズ、2023年は2年連続となる最下位でシーズンを終えました。ポストシーズンを戦っていた球団と比べたら、1ヶ月ちかく早く公式戦がなくなり、ファンとしてはさびしい限りですが、いいこともあります。2024シーズンに向けての準備を、はやく始められますもんね。うっ・・・負け惜しみじゃないもん。悔しくなんかない・・・ううう、やっぱり悔しいけど。
宮崎でのフェニックス・リーグ、ナゴヤ球場での秋季練習などを経て、今月から始まった秋季キャンプ。昨日はキャンプの公開日だったので、見学に行ってきました。
秋季キャンプは過去にも何度か見に行っているのですが、今回がいちばん見ていて考えることが多かったような気がします。野球の面白さって、そういうところなのかもしれません。プレーや練習を見ながら、監督や選手の意図を想像して、そのつながりや結果を追っていくのって、複雑な立体パズルみたいで楽しいよね。
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公開時間は午前10時から午後2時まで。席についた頃は、ちょうどケースバッティングが始まるところでした。バックネットの前ではティーバッティング、ライト線近くではマシン相手のバント練習、フェンス際のアンツーカー部分では投手のランニングが行われています。
キャッチャーからアウトカウントと塁上のランナーが指示され、バッターもランナーも守備もどんどんメンバーが入れ替わりながら進んでいきます。でも、バッターでしか参加しない選手がいたり、バッターと守備に参加する選手がいたり、バッターと走塁に参加する選手がいたりするんです。おそらく選手それぞれの役割期待に合わせて、強化ポイントの異なる練習メニューが組まれているのでしょう。
チーム全員が、打席で、塁上で、守備位置で「自ら考えて動ける選手」になるよう、個々の選手に成長を促しているように見えました。
興味深かったのは、1アウトやノーアウトでランナー1・2塁の場面での初球バント。バントが成功すれば、ランナーは狙いどおり進塁し、守備側はチャージしてアウトを取りに行きます。でも、バントを空振りすると、ランナーが飛び出して挟まれてしまいます。バントをする側もされる側も、走る側も挟む側も、すべて実戦につながる練習です。
今季のドラゴンズでは攻撃時のバント失敗や走塁ミスが多く見られました。逆に、相手チームにはしてやられたことも多い印象があります。守備時の投内連携や、挟殺プレーで時間を稼がれ進塁や得点されるリスク等も想定した練習は、過去の悔しいシーンとオーバーラップして、見ているだけなのに、どこか力が入ってしまいます。
バント失敗のあとでバスターに切り替え、バスターエンドランをしてランナーを2つ進めたりする場面も。バスターにするときは、バントの構えから急にバットを引いて打ちに行くため、バッターは足をついたままか、すり足でしか打つことができません。トップを作るときに足を大きく上げる細川選手や鵜飼選手などには特に、ランナーがいるときのクイック対策としてこの練習をしているのかも・・・?
今朝、そんな話をX(旧twitter)上で仲間としていたのですが、目の前でくり広げられる練習が、どういう狙いで行われていて、今後どんなふうに役に立っていくのかに想像をめぐらせるのも、秋季キャンプを見学する醍醐味です。
練習を見ながら、選手のタイプや実戦とのつながりを探していっぱい考える。だから野球は楽しい。
苦しい練習をしている選手たちの姿を見ながら、どんどん想像が膨らんでいきます。弱点を克服して、来季はもっとうまくなる。来季はもっと強くなる。
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どの選手の守備を見てもプロって凄いなぁと思うのですが、今回、捕ってから投げるまでがひときわ速いなと感動したのは、内野手の龍空。主にショートとセカンドを守っています。
1秒間に11コマ撮影できる連写機能で撮った写真をこの下に貼るので、気になる人は写真をタップしてスワイプしてみてください。いいですか? 11コマ/秒のうちの連続5枚を貼ります。
先にも書きましたが、1秒間に11コマ連写のうちの連続5枚です。①は捕球前、⑤は送球後。一連の動きは、わたしたちが4回スワイプするよりたぶん速い。目にも止まらぬ早技です。プロ野球選手のスピードと技術、その身体能力は、見ていてため息が出ます。
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この記事が公開される午後8時頃、京セラドーム大阪では頂上決戦の最中でしょう。個人的には宮城投手と青柳投手の好投で、両者無得点のまま引き分け・・・なんてこともあるかもしれないと思っていますが、わたしもどちらが勝つのかドキドキしながら試合を見ているはずです。
でも、名古屋で厳しい練習に打ち込んでいるドラゴンズの選手たちが、いつかこの至高の舞台で戦う姿を見たい。この悔しさとうらやましさを噛みしめながら、また来週の公開日にナゴヤ球場へ行こうと思っています。いそいそと。
がんばれ、ドラゴンズ!
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ここからは写真とX(旧twitter)にポストした動画を貼っておきます。ところどころ、ネットやポール等が写り込んでますが、どうかお許しを。
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