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エッセイ

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日々是好日。 出会う物事から、ちょっぴり思いをめぐらせて。 感じたことを、思いのままに綴っています。
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記事一覧

歩き出す背中にカメラを向けたら、修学旅行の集合写真みたいになった話 #書けるnote…

「懇親会、行ける人?」 「はーい!!!!!!!!!!!!」 「これだけの人数が入れるお店、あるかな?」…

水野うた
3週間前
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もう どこまでも歩いていける #買ってよかったもの

 かたちと軽さが好きで選んだプレーントゥ。けっこう難ありのわたしの足をやさしく包んで、く…

水野うた
6か月前
54

梅 こぼれる春に

 梅がひらいた。  中庭の八重の梅。この花がひらくと、春が来た、と思うのです。前の部署に…

水野うた
6か月前
50

出会うとき、離れるとき

 お別れする時期が来た。  ありがとう。ありがとう。もう、ここへは来ない。  わたしが大切…

水野うた
6か月前
58

閏年の春に

 寝る前に日記帳を開いて、その広さに驚いた。これ、昨夜の話です。  今年の元旦から「ほぼ…

水野うた
6か月前
59

SNSとの付き合いかた ―ライブハウスで耳栓を外してみて気づいたこと

「耳やられるといけないから、ライブ用の耳栓 持ってきたほうがいいよ」  当日の朝、娘にそう…

水野うた
6か月前
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モノクロームで撮りたくなるのはなぜだろう ―現像されたのはジブン―

 旅先で撮った写真には、たまにモノクロの写真が混ざっている。恵比寿、横浜中華街、鶴橋コリアンタウン…。エネルギーが渦巻く街にレンズを向けるとき、モノクロームで撮りたくなるのは、なぜだろう。  もちろん意図的にカメラ側のモードを切り替えて撮るのだから、わたし自身の感覚によるものであることは間違いない。      12月、友人たちと大阪へ出かけた。目的は大阪城ホールで行われるイベント、お正月特番「超スポーツULTRA」の公開収録。お目当ての選手はふたりがたくさん撮ってくれる

その手に魔法をかけられて #okatteスパイス✖️noteユーザーin岡山―出会い旅2023 vol…

 扉をあけると、所せましと脱がれた靴、靴、靴。そこらじゅうでハグしたり手と手を合わせたり…

水野うた
11か月前
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Sword & Spice ―出会い旅2023 vol.3

 書く時間を野球観戦に全フリしすぎて、書ききる前にいくつもの旅がやってきてしまった。よう…

水野うた
11か月前
59

ラザニアエレジー ―出会い旅2023 vol.1

 正午すぎの新幹線でつくと連絡したら、すぐに「はーい、掃除しながら待ってるよー」と、娘か…

水野うた
1年前
72

陽だまりに浮かぶ

 それは完璧なひとときだった。真冬の昼下がり、すこし角度のついた陽射しはリビングに長い影…

水野うた
1年前
80

なんで3人とも忘れてたんだろう?  #私だけかもしれないレア体験

 思い出したのは突然でした。夕焼けのベランダで見た、うつくしくも不思議な光景。体育館の屋…

水野うた
1年前
70

薄荷パイプの月を見上げて

「じゃあね、ありがと。気をつけて帰ってね」 「あなたこそ、気をつけてね」  正月明けの駅…

水野うた
1年前
65

振り返ってみると、あの日、わたしはたしかに楽しかった。

「今は特に欲しいものがないから、気持ちだけ受け取っておくねー!」  誕生日に欲しいものを尋ねたら、“ありがと”のスタンプとともにこのメッセージが送られてきて、驚いた。なぜならその相手が、17歳の誕生日を迎える姪っ子だったから。  そんな年頃のわたしにとって世界は欲しいものであふれていたはずだし、姪っ子だって昨年はコードレスヘアアイロンの商品ページを送ってきたから、ラッピングされた商品が直接届くように手配したのにな。 「大人みたいなこと言っちゃって、淋しいなぁ」と返したら、