狂戦士と求道者ー麻雀強者の2タイプー

麻雀の強者たちをよく観察してみると、人によって麻雀の捉え方に大きな違いがあるように思える。ざっくり分けると2つのタイプが存在するように見える。

大抵の強者は打数や努力量、環境などある程度共通している部分があるが、麻雀の捉え方という根底の部分では少し考え方が異なるように見える。

この記事ではその2タイプを紹介する。

なお、一部麻雀でしか伝わらない書き方をしているが、麻雀以外でも対人ゲーム全般にある程度共通していると思う。

狂戦士タイプ

狂戦士タイプのプレイヤーは、戦って勝つことを目的として対局に臨む。勝利という目的のために練習し、勉強し、上達している。対人ゲーム強者の多くに当てはまるタイプだ。

短期スパン・長期スパンに関わらず勝敗にこだわりを持って戦う。

自分の強さにもこだわりがあり、「自分は○○さんよりも強い」「△△さんよりも強くなりたい」といった自分と他プレイヤーとの強さの格付けにも敏感になりやすい。

自分の強さに対する承認や、敗北の悔しさ、怒りなどの感情をモチベーションに変換しやすい。

また、同じ人間と戦っているという点を非常に重視する。対人ゲームからしか得られない楽しさを味わいたいタイプ。

スポーツで例えると、麻雀に格闘技的に取り組んでいる。相手を倒すために鍛え戦うプレイヤーだ。


スライド2

戦闘狂タイプの人の対局イメージは上図で、卓上で全員と戦っているイメージになる。


求道者タイプ

狂戦士タイプが相手との戦い・勝敗を重視するとするなら、求道者タイプはゲーム自体の攻略を重視するタイプだ。狂戦士タイプよりも少ない。

このタイプの人はソロ用ゲームでもやりこみや攻略を極めるのが好きだったりする。

対人ゲームで勝ちたいからやりこむというよりも、たまたまハマって攻略しようと思った対象が対人ゲームだった、というタイプ。

自分の攻略が進んでいるか(自分は本当に強くなっているか)に対してはこだわりがあるが、他プレイヤーとの格付けにはそこまでこだわりを持たないことが多い。

勝ち負けよりも、自分の攻略の正しさの証明や新たな攻略の発見に興味を持つタイプ。攻略を知るのも好きだし、攻略を作るのも好き。

スポーツで例えると麻雀をマラソン的に捉えている。対戦相手(ランナー)の存在を認識しているが、彼らとの戦績よりも自分自身のタイムが良くなっているかどうかにこだわっているタイプ。

スライド3

求道者タイプの人の対局イメージは上図で、対戦相手はあくまでも自分に対して盤面を作ってくれる存在であって、自分はその盤面に最適解を返していく、というイメージだ。


もっと他にもタイプ分けはできるのだろうけど、自分が最近よく感じているタイプは上記の二つだ。価値観なのでどちらがいいとか悪いとかの話では全くない。

ただ、お互いが違うタイプなのに同タイプだと思ってコミュニケーションをすると若干の違和感を感じるのではないかと思う。

こういったタイプ分けのようなものを作ると、自分はこちらのタイプなのか!のように感じると思う。

しかし、どちらかというと一人の人間の中に二つのタイプが同居しており、どちらのタイプの方がより強いか、という認識の方が正しい。

麻雀を教える立場の人が、教え子がどちらのタイプなのかを理解しておくといいことがあるかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?