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点数状況判断の2つの原則と例外

点数状況によって押し引きは変わる。

これ自体は当たり前のことだが、相手全員の点数パターンが多すぎて、具体的な基準を作ることが難しい。東場と南場での違いまで含めると四人の点数パターンは膨大になる。結局はある程度平面的な押し引き基準を設けて、それに点数状況を加味する形で落とし込んでいくことになるはずだ。

だが実は、点数状況判断はたった2つの原則と2つの例外だけを押さえておけば大きくは外さない。勿論ルール(順位点、pt配分等)によって基準はズレるが、原則としての考え方は変わらない。逆に言うと、この原則から外れる動きはよほどでない限りしない方がいい。

なお、ここで紹介する原則は四麻・素点pt有・トビ有のルールを想定する。勿論、リーグ戦などで総合ポイントを加味しないといけない場合は適宜対応させる必要がある。

原則

原則1.持ち点数が多いときほど守備的(オリ・安牌確保)、少ないときほど攻撃的(押し・高打点狙い)に動く

原則2.原則1の程度はゲーム終了に近づくほど大きくなる

例外

例外1.僅差で競っている相手がいる場合は原則1の限りではない

例外2.他全員と圧倒的大差でトップ目である南場親番は原則1の限りではない


原則1は、点数状況に合わせた攻守の方向性を表している。自分が点数が多いほど守備的、少ないほど攻撃的な動きが必要になる。当たり前のことのように思えるかもしれない。しかし、原則1が最も大切だ。他の項目は全て原則1に対応する形になっている。

原則2は、点数状況に合わせた攻守の程度を表している。ゲーム終了に近づくほど点数状況の影響は大きくなる。東一局より南一局の方が点数状況の影響は大きいし、南一局よりもオーラスの方が点数状況の影響は大きい。東場であれば「ラス目だから押し」を我慢しないといけない場面もあるが、南場であれば「ラス目だから押し」が妥当になる。逆に、東場で40000点程度のトップ目だからと極端に守備的になるのは早すぎる。

なお、ゲーム終了とはオーラス終了だけでなく、トビ終了も含む。東場であってもトビ寸前のプレイヤーがいるなら点数状況の影響は大きくなる。

例外1は、僅差で競っている相手がいれば、必ずしも原則1の通りに動くべきとは限らないというものだ。例えば、トップ目で40000点持っていても二着目が僅差であればダントツの場合と比べると攻撃的になっても良くなる。黙っていてツモられた場合に簡単に捲られるからだ。これは二着目も同様で、いかに点数を持っていても上がいて軽いアガリでトップ目に立てるのであれば、それを狙うために攻撃的に動くことも十分割に合う。

同様に、ラス目であっても僅差の三着目がいる場合であれば、三着目が放銃・親被りして転落するルートが狙えるため、孤立ラス目と比べると多少守備の余地は大きくなる。三着目としては、二着もトップも離れているのであればアガリによる捲りが厳しいため、三着を死守するための攻撃が十分割に合うことになる。

これは僅差の相手が増えても同様だ。大きいトップ目がいて他三人が団子になっている場合は下三人でラス回避になりやすく、トビ寸が一人で他三人が僅差トップ争いとなればトップ目も含めて三人でアガリ競争になるケースも増える。勿論このとき一人側にいるプレイヤーは原則1が適用される。

まとめると、以下の二つの状況

・自分が他三人と大きく離れたトップ目orラス目

・全員の点差がほぼ均等

であれば、とりあえず原則1に従っておくといい。


例外2は素点有ルールで南場(特に後半)圧倒的なトップ目に立っている親に限り、攻撃的に動いても良いというものになる。具体的には、60000点超えのトップ目くらいになると、

・相手が全員子であり、最悪跳満直撃程度を受けても残り局数が少ないため致命傷になりにくい

・大抵トビ寸がいるのでトバし終了が目指しやすい

・親なのでアガったときの素点が大きい

といった要素から、例外的に攻撃的に動いても問題ないケースがある。所謂かっぱぎリーチといわれるような大胆な攻撃も行いやすい。

ただしこの動きは素点を前提としているので、完全順位制の対局だと素直に守りを固めた方がよくなりやすい。また、圧倒的大差のトップ目であっても、親からの直撃は高い+連荘で分が悪いため、自分が子の場合は全く適用できない。

勿論これらのバランスは順位点・pt配分によって変えていく必要があるが、根本的な考え方として参考になると嬉しい。

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