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がんばりたいときも、がんばれないときも、サマーウォーズがいてくれた 前編
今日の福岡は気温が上がって夏日。少し前まで冬だったのに、今はもう夏の気配を感じる。
なので今日は、夏になると見たくなる映画「サマーウォーズ」について書こうかな。
がんばりたいとき、わたしは栄おばあちゃんの言葉を思い出す。
諦めなさんな。諦めない事が肝心だよ これは、あんたにしか出来ないことなんだ あんたになら出来る。出来るって ここで頑張らないでいつ頑張るんだい
だれしも踏ん張りどきというものはある。 そんなとき、わたしはストレートに「がんばれ」と言ってもらいたいタイプ。
怠け癖があってすぐにラクな道に行こうとし、ギリギリまで取りかからずに始めたと思ったら部屋の片づけなんぞを始めるわたしは、期待を込めて「がんばれ」と言われると素直にがんばれる。
だから、サマーウォーズの栄おばあちゃんの言葉は、わたしを何よりもやる気にしてくれる。
この映画が公開されたのは2009年で、わたしが社会人になった年だ。
初めての仕事に戸惑い、すごくつらいなら逃げ出してもいいんだけれど、逃げ出したくない自分もいた。
ここでがんばれば、もう一つ上に行けるはず。
この壁があるせいで見えていない、向こうの景色を見てみたい。
視点が変わると、どんなことを私は感じるんだろう?
今はがんばりどきだ。
自分くらいは、自分がもっとできると信じてあげたい。
栄おばあちゃんがこの檄を飛ばすのは、生活と密接に関わる仮想空間オズがウイルスに壊されて、現実世界に混乱が出始めたとき。
消防署には火事の誤報が相次ぎ、救急車の出動要請がひっきりなし。水道がいきなり吹き出し、信号はいつまでも変わらず大渋滞になる。
その混乱に、栄おばあちゃんは黒電話で立ち向かう。
名家として築いてきた繋がりを活かして、各省庁のトップや元総理と直接話をするのだ。
ちょうどその場面で、栄おばあちゃんの若いときの写真が写る。
気の強そうな凛々しい顔をしている。
栄おばあちゃんが若い頃は、今よりもずっと「家」に重みがあったのだろう。名家の当主としての重圧の中で家を守り、戦中・戦後を生き抜いてきたのだ。
ほんの数秒のシーンだけど、そんなことがうかがえる。
そんなおばあちゃんに「あんたになら出来る」と言われたら。
もうカラだと思っていたのに、もう少し、あとちょっと、ほんの一歩でもがんばろうという気がぽこんと沸いてくるのだ。
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