夢や理想の放し飼い(火星いて座期:2023/11/24~2024/1/4)
特にがんばったわけではないのに、気付いたら「こうなったらいいな~」が実現していた。そんな経験はありませんか?
この記事は「言われてみれば確かにあるような…?」という人向けの内容になっています。なおかつ、想定している読者が「創作をやっている人全般」です。いて座生まれの人限定、というわけではありません。
さて、ひさしぶりにnoteの記事を書くので、一応自己紹介しておくと、私はどこにでもいるごく普通の占い師です。専門は西洋占星術です。
火星がいて座に入るタイミングで、なにか記事を書きたい気がする。けれど、天体配置をドストレートに解釈して「勝負に出よう!」「がんばるなら今!」的な気合いが入った記事を書こうという気持ちがぜんぜんわかない。びっくりするほどわかない。もっとゆるくやりたい。ならば、「火星いて座期のゆるい過ごし方」について書けばいいのでは…?と考えた結果が、この記事です。
創作をしている人はがんばりすぎなことも多いですし、がんばる気のない人間が「がんばろう!」という記事を書いてもなんの説得力もないので、ゆるいくらいがちょうどいいと思います。
目的に向かって努力しなくても、結果が出るときは出ます。ゆるく生きていても案外どうにかなることは多いです。むしろ努力することによって取りこぼしてしまうことさえあるのではないでしょうか。がんばらない勇気も必要なはず。
これがこの記事の概要です。
とはいえ、「がんばるぞー!」という気持ちであふれかえっているひとは、欲望と衝動のままがんばってよさげです。たぶんそのほうが楽しいので。
「がんばらないのが苦しい」というひとも、がんばっていいと思います。たぶんそのほうが楽なので。
このへんもゆるくとらえていきたいですね。
そもそも火星ってなに?
西洋占星術的にものすごくざっくりと言うと、火星は生き残るための武器です。自らを脅かすものを退け、道を塞ぐ物を破壊するために暴れます。理をはね除け、理不尽を蹴散らす機能も司っています。
火星の解釈は他にもいろいろあるのですが、今回は「否定」の機能をクローズアップしてみようと思います。
いて座は自分の夢や理想、正しさを追い求める星座です。社会の枠組みのなかで発展していく星座でもあります。「社会的な成功」もいて座の領域にあります(個人的にはクソつまらん解釈だと思うのですが…)。
私の元気が有り余っていたら「社会の言う成功や幸福なんてガン無視して、己の正義と衝動のままに暴れ回れ!おまえらはケダモノ、おれはナマケモノ!」と煽り散らしているところでした。
火星がいて座を運行する期間は、2023年11月24日~2024年1月4日です。
今回の火星いて座期で私が否定したいものは、夢や理想や成功に向かってがんばることや突き進むこと――を「正しい」「善い」とする"風潮"です。努力そのものを否定するのではなくて、「努力することだけが必ずしも正しいわけでもないよね…」という話をしたいわけです。というか、過去の火星いて座期に2回くらい「今だ!行けー!やっちまえ!」という記事を書いたので、またもや似たような話をするのもつまんないな~というのが本音です。
ちなみに、自分が全力でがんばっているときに「がんばるのはクソ」と言われたら普通に腹が立つと思うので(少なくとも私は暴れます)、もし横やりを入れられたら合法の範囲内で相手を殴ってもいいと思います。
さて、ここで再び現れるのが、冒頭の「特にがんばったわけではないのに、気付いたら『こうなったらいいな~』が実現していた。そんな経験はありませんか?」です。
私は、あります。
今現在、かつて「こういう場所で、こういうふうに暮らしたいな~」と思っていた環境で生きています。もうちょっと具体性を上げると、「広い家で、自分のペースで暮らしたい」という漠然とした夢が、いつの間にか当たり前の日常になっていました。ここに至る経緯は複雑怪奇すぎてだれにも全貌を説明したことがないのですが、少なくとも私ががんばったからではないことはたしかです。
ところでこの流れ、なんだか胡散くさくないですか? 情報商材を売りつけるための前置きっぽい。
あと、自分なりにがんばって手に入れたものに対して、「なんか違うな」とか「べつにこれじゃなくてもいいかな」とか思うことも、何度もありました。そうやってあっさりと手放して、(今のところは)特に後悔していないものごとが、いくつもあります。
これらはあくまでも私個人の経験であって、他の人からすると「そんなことない!」という話かもしれません。
でも、それだとこの記事が成立しなくなってしまうので、この世のすべての人間が私のような性質だと仮定した上で話を進めていこうと思います。
むちゃくちゃな仮定のもとで堂々と自論を語るという行為もまた、いて座らしいと言えるでしょう。もちろん、いて座の悪しき側面ですが…。
なにはともあれ、「夢が叶う」「理想が実現する」「成功をおさめる」というのは、必ずしも「努力の結果」というわけではないと思います。まったく努力せずにほしいものごとを手に入れられることも、努力と偶然が結びついてうまくいくことも、ままあると思います。
具体例を上げるのはなんだか自慢くさいですし、胡散くさいですし、あとシンプルにタイピングが面倒なので控えますが、「想定外の成功」と言われていくつか思い当たることはあるのではないでしょうか。あってくれ。
そういった「偶然にも幸運に見舞われるかもしれない」という可能性を否定せず、自由に、あるいは無責任に、夢や理想を思い描く…。
そういうことを、火星いて座の時期にしてみてもいいと思います。現代人は仕事に原稿に睡眠にいそがしいので、星回りにあわせて「えいやー!」と大きなことをするのは難しいでしょうし。妄想程度でも十分です。
ささやかな夢が気付いたら現実になっているかもしれませんし、日々に埋もれて完全に忘れ去ってしまうかもしれません。いずれにせよ、妄想するだけなら損はしないと思います。
また、ふんわりとした夢が勝手に実現したことに自覚的になると、「がんばらなくてもうまくいくことはあるんだな~」という実感が備わってくると思います。
これによって、自分を変に追い込まずにものごとを回していけるようになるのではないでしょうか。いい感じに力が抜けた状態で、「今の自分にできること」「やりたいこと」取り組めるいいますか…。
結果として、本来のパフォーマンスを発揮しやすくなる、という流れが期待できます。
いて座は「幸運」と縁の深い星座でもあるのですが、案外、幸運は夢や理想を放し飼いにしているとやってくるものなのかもしれません。
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