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いい子、やめない?(火星いて座期:2021/12/13~2022/1/24)

力尽きるまで暴れろ。

この記事の趣旨は以上です。今すぐにブラウザを閉じて、脳内で膨らみ続ける妄想や、なにが描きたいのかわからないけれどなんでもいいから表現したいという気持ちのままに突っ走りましょう。
本音を言えば以上で記事を終わらせたいのですが、タイトルの回収ができていないので蛇足を加えようと思います。

2021年12月13日から2022年1月23日にかけて、火星はいて座を通過します。
いて座は「ここではないどこかを目指す」星座です。「きっといいものだから」と今はまだ届かないものに手を伸ばし、「きっとすばらしいことがあるはず」と未知に向かって突き進むことが、いて座の季節では推奨されます。

これ、「まだ見ぬ世界」を創造することに似ていないでしょうか? つまり創作と同義です、そういうことにしておいてください。
「きっと萌える/燃える作品が出来上がるはず」ーーそう信じないと、創作活動なんてやっていられません。どんなにしっかりと構想を練ったところで、あるいは着実な計画を立てたところで、満足のいく作品を生み出せるとは限りません。作品を完成させるだけで……それどころか、たった一文字を打つだけで、線の一本を引くだけで精一杯の人だっているでしょう。
だからこそ、火星がいて座にいる間に、無理矢理「きっと」を信じて突き進みたいわけです。

ちなみに、いて座生まれの人限定ではなくて、創作をやっている人全般に向けた内容です。


そもそも火星ってなに?

占星術的にものすごくざっくりと言うと、火星は生き残るための武器です。本能をあおり、命を燃やす着火剤です。目の前の環境を切り拓き、自分自身を切り裂く刃です。持て余しているとくすぶり、押し入れにしまい込んでいると生き血を求め、すべてを破壊し尽くすこともあります。

火星をちゃんと使ってあげることで、自分が「いい」と信じているもの全力で表現できるようになります。それがどんなに地味だったり、退屈だったり、あるいは多くの人々の嫌悪を掻き立てるようなものであったとしても。賛同者がいなくても、それどころか受け手がいなくても、自分の求めるもののために突き進んでいけるようになるわけです。
なので、「火星を活用することで、まだ誰も知らない最強の創作マンになろう!」がこの記事の目的になります。


「きっといい作品になるはず」

火星は1.5~2年間かけて太陽の周りを公転します。

いわゆる12星座は黄道(太陽の通り道)上の位置を表していて、おひつじ座から始まりうお座で終わります。

今回、おひつじ座を起点として火星が太陽の周りを一周する期間は、「2020年6月28日~2022年5月25日」です。
火星がおひつじ座にいた2020年6月28日~2021年1月7日の間に始めた・始めようかな~と思ったものごとを発展させて(よくわからない方向にぶっ飛んでいくこともあります)、火星がやぎ座に入る2022年1月24日~3月6日あたりになにかしらの結果や成果物として着地させたいです。
それ以降は、今までの過程を振り返ったり、次はどうしようかなぁ……と夢想したりする時期になります。

締切でありゴールであるやぎ座の一つ手前の星座がいて座です。つまり、「つくりたいもの」「表現したいもの」に、「きっといい作品になるから!」と信じて取り組む“しかない”時期です。年末年始の忙しい時期ではありますが、天の星にとっては無関係です。
いまいちネタが煮詰まっていない人も、それなりに内容を練ったけれど完成させる自信がない人も、とりあえず見切り発車してしまいましょう。未来の自分がどうにか帳尻を合わせてくれるはずですし、うまくいかずに爆発炎上しても完成に必要な経験やデータは得られます。
挑戦した者のみがより良い未来にたどり着ける。それがいて座というものです。

火星がいて座を運行する期間は、2021年12月13日~1月24日です。

(生まれたときの星回りに関係なく)いて座の強い人は、火星がいて座に入る前にすでに見切り発車していると思います。やつらは予感だけで動く。予感“だけ”だからこそ身軽に動ける。
すでに動き出している人は、勢いが尽きそうになったあたりで「終わらせること」「まとめること」を意識してみてください。見切り発車で一通り暴れていれば、「完成させるために必要な材料」がそろっているはずなので。材料を破綻なく組み立てるのが大変なわけですが、そのへんは火星がやぎ座に入ってから考えましょう。

「いい子」をやめる

「表現したいものがいまいちわからないし、見切り発車なんてもっての他」という人もいるでしょう。
「わからない」の程度が「いまいち」なら動いてみると案外どうにかなったりするものですが、「そもそも自分はなにをしたいんだ……?」という場合は、ぶっちゃけどうしようもありません。おひつじ座からさそり座の過程を一通りこなしていないと、いて座をやるのは難しいので……。
こんなことを書くと、「私はなにもこなせていない……」と落ちこむ人や、「本当にこれを表現したいのか自分は……?」という疑問を抱きそうな人がぜったいに現れると思います。わかっているのに書いちゃった。
2020年6月28日以降、なにかしらの表現活動に取り組んできたなら、いて座に至るための積み重ねは着実になされています(いわゆる”創作”に当てはまらなくてもOKですし、今のところなんの成果を上げられてなくても大丈夫です)。「自分はなにもやってこなかった!」と思っても、よくよく考えると「まったくやってこなかったわけではない」場合がほとんどです。
いて座は「信じる」星座ですが、未来の自分だけではなくて過去の自分も信じる必要があるわけです。

いて座はある意味では未来の自分を、そして過去の自分を過大評価する星座です。自分の実力を最大限(+α)に見積もってなんぼのもんなんです。そうやって、今までの自分ではたどり着けなかった領域へと突き進んでいく必要があります。

裏を返せば、「(自分は冷静だ、謙虚だ、客観的だと言い張ることをやめて)自分を過小評価することをやめる」ということを要求されるわけです。謙遜して(あるいは心の底から)「大したことないですよ」と言うことは、処世術の一つでしょう。でも、「本当は『大したものだ』と思ってるくせに!」「俺にはできないことをできてるくせに……馬鹿にしてるのか?」などと裏目に出てしまったりするのが対人というものです。このへんのままならなさは、すでに火星さそり座期間で履修済みのはずです。
ままならないものに付き合っていてもなにも変わらないからこそ、火星がいて座にいる間は無害で取るに足らない「いい子」であることをやめたいです。他人にとっての「いい子」は「善い子」ではなくて「どうでもいい子」なんです。

また、心の中で「自分にできるはずがないよ……」と、過小評価という名の予防線を張っていたりはしないでしょうか。「そんなことないよ!」という生きものは、今すぐ森へ帰って原稿をしましょう。
できないかどうかは、やってみないとわかりません。傷つかないための予防線を張って、自分から暴れる力を奪っていくことは、火星がいて座にいるあいだだけはやめたいです。
自分の自分に対する「きっとできない」「やらならいほうがいい」という言葉に、今は全力で抗いましょう。自分に対して分別のあるいい子として振る舞っていたところで、なにも変わりません。あらゆるものごとがどんな結果になるのかわからなくても、それだけはたしかです。

本心からつくりたいと感じているものが、世間的に「これ、ウケるのか……?」と首をひねりたくなることもあるでしょう。まだ見ぬ作品を過小評価しているケースですね。世間に対していい子ぶりやがって。
そういう場合は、思い切ってつくっちまいましょう。人生やったもん勝ちです。自分にさえウケればいいですし、なんなら自分にさえもウケなかったら一周回っておもしろいような気もします。
大事なのはウケるものをつくることではなくて、自分がおもしろがることなんです。おもしろさも美しさも尊さも萌えも燃えも神も愛も、作品そのものではなくそれらを感じるあなたの中にあります。

世界は暴れるためにある

いい子にしていたって必ずしも褒められるわけではないし、努力が報われるとはかぎらない。裏を返せば、「まさかうまくいくとは思わなかった」が起こったりするのも人生です。どんなにちゃんと準備をしたって、お膳立てをしたって、結局はサイコロの出目次第なんですよね。
仕事柄、「遊びで作品が一番のお気に入りになった」「ノリでつくった作品がウケちゃった」みたいな話もよく聞きます。(このへんの仕組み?に関しては、うお座あたりも関係しているような気もしますが……)

なので、火星がいて座にいる間は全力で遊びましょう。ノリだけで突っ走りましょう。そこに楽しさなんてなくてもいいので暴れましょう。ちょっと苦しいくらいのほうが、逆におもしろくなってくるかもしれません。世界は暴れるためにあります。
暴れ疲れたころには、「これ、どうすればいいのかな……」と頭を抱えたくなるような原案や初稿や作りかけのなにかが手もとにあるはずです。

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