【リプレイ】『(タイトル未定)』
この文は「ローグライクハーフ」の自作シナリオ『☆』(作:寝子)のリプレイです。
出てくるキャラ:えり
基本ルール ↓
シナリオ↓
◇◆◇
水無月えり レベル7
技量点0 生命点8 幸運点6
手1:なし 手2:なし 鎧:布の服
特殊技能:なし
持ち物(MAX8):なし
金貨なし 食料なし
運動は苦手だが、勉強は嫌いではない。運はいい方。
◇◆◇
読者の皆さんこんにちは。水無月えりです。今日はウサギノニワがあるキャトルドとは違う世界にいます。名前は……えぇと、実はまだ決まっていなくてですね……仮で、白木という国です。仮なので変わるかもしれない、色々と不安定な世界ですが、取り敢えず魔法がない(一般に知られていない)世界です。
「白木」という名前は「日本」の線が1本移動したイメージらしいです。
……ここまで書いて、この前置きにあまり意味がないことにようやく気づきました。
これは私が小学生の頃の日記を発掘したので当時を振り返るというだけの話です。
◇◆◇
①出目11 【こくご】の授業
日記を読むと、当時の状況が鮮やかに蘇ります。まるでついさっき体験したかのよう。
その日の最初の授業は国語でした。漢字の小テストが配られます。
【判定ロール】 成功(クリティカル)
家でしっかり復習したおかげで、迷いなくスラスラ解けます。何の不安もありません。
結果は当然というべきか、満点でした。
②出目31 【やすみじかん】
休み時間。まーくん、みっちゃん、ももちゃんの3人に誘われて鬼ごっこをすることになりました。運動は苦手なので本当は嫌でしたが、仲間外れにされるのも嫌だったので参加しました。
ジャンケンの結果、鬼は私。3人は一斉に走り出しました。私も慌てて追いかけます。
第1ラウンド
【攻撃ロール】 失敗(ファンブル)
えり 生命点8→7
慌てすぎたのか、足がもつれて転びました。痛いです……。
それでもなんとか立ち上がり、追いかけます。
第2ラウンド
【攻撃ロール】 失敗
第3ラウンド
【攻撃ロール】 失敗
第4ラウンド
【攻撃ロール】 成功
まーくんと みっちゃんを狙って追いかけますが、まるで追いつけません。見かねたのか、ももちゃんが立ち止まって手を出してくれました。天使か……! 私はよろよろと ももちゃんの手にタッチします。
「つぎはわたしが おにになるからね。すこし休んでていいよ」
ああももちゃん、あなたは女神ですか……!
それを見たまーくんが、「おれたちぜんいんを つかまえるまで、みなづきが おにだからな!」と言いました。鬼はお前だ。
第5ラウンド
【攻撃ロール】 失敗(ファンブル)
えり 生命点7→6
追いかけようとしてまた転びました。ももちゃんが心配そうに声をかけます。
「まーくんはああ言ってるけど、かわっていいからね。かわるね?」
いいえ。私もなんだか燃えてきました。ももちゃんには大丈夫と言って、まーくんを睨みつけます。いつもと違う雰囲気の私に、まーくんは少し怯みました。
第6ラウンド
【攻撃ロール】 成功(クリティカル)、失敗
転んだ痛みを無視して一直線にまーくんへと走り出します。まーくんは私の気迫に怯んだまま捕まりました。心なしか震えた声で小さく「ごめんなさい……」と呟いたのが聞こえました。
休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴り、私たちは教室へと戻りました。
③出目12 【ずこう】の授業
水彩絵の具で自由に絵を描く時間。その日私はアジサイを描いていました。筆を洗おうとした時。よそ見をしていたのもあって、筆をバケツに引っかけてしまいました。
【器用ロール】 成功
幸い、水がほんの少しハネただけですみましたが、こぼしてしまうのではとドキドキしました。それから授業が終わるまで、色を塗っている間さえもバケツの水が気になって仕方がありませんでした……。
④中間イベント
その日の給食にはボルシチやピロシキが出ました。どれも初めて食べる料理で、初めはどんな味がするのか想像もつかなかったけれど、食べてみるととても美味しくて。帰宅後 母に「ピロシキがたべたい!」と言って困らせたっけ。
そんなピロシキが余っていたので、欲しい人は前でジャンケンをすることになりました。いつもは参加しない私ですが、その日はあまりの美味しさに感動していたので、勇気を出してジャンケンに参加しました。
「あれ、水無月さんだ。めずらしー」
【判定ロール】 成功(クリティカル)
「「「ジャーンケーン、ポン!」」」
私はチョキ、私以外の全員がパーでした。
「……!」
「はい、じゃあ水無月さんに1個ねー」
席に戻って夢中で食べました。また食べたいな……。
えり 生命点6→8
⑤出目32 【りかしつ】
昼休み。図書室に行く途中で理科室の前を通った時、何か違和感を覚えました。人体模型が動いた気がしたのです。
【判定ロール】 成功
……気のせいでしょう。誰もいないように見えますが、模型は勝手には動きません。気にせず図書室へ向かいました。
⑥出目33 【そうじ】の時間
昼休みの後半は掃除の時間です。教室の掃除をしていると、窓から蜂が入ってきました。
「わーっ!!」
「せんせー、ハチが!」
「こわい!」
【幸運ロール】 成功
私はその時教室の隅にいたのですが、蜂はこちらには来ませんでした。
先生が速やかに、かつ刺激しないように追い払ってくれました。
⑦出目23 【じしゅう】の時間
午後の最初は自習の時間でした。先生は「静かに勉強していてくださいね」とだけ言って作業を始めました。
好きな勉強をしていいと言われ、1時間目の小テストの結果がよかったことに気をよくした私は漢字の勉強をしました。
視界の隅で、隣の席の増田くんが暇そうに落書きをしているのが見えました。何を書いているのか少し気になったけれど、「今は勉強する時間だ!」と思い漢字ドリルを進めました。今思うととても偉いです。
⑧最終イベント
体育館でクラス対抗のドッジボール大会が開かれました。鈍臭いはずの私はなぜか最後まで生き残ってしまい、飛んでくるボールに怯えていました。
第1ラウンド
【攻撃ロール】 失敗
【防御ロール】 失敗
えり 生命点8→7
【判定ロール】 失敗(ファンブル)
私が投げたヘロヘロのボールは簡単に取られてしまい、すぐさま投げ返されました。ボールは思わず顔を背けた私の側頭部に当たってポテンと落ちました。
「セーフ!」
どうして頭はセーフなのでしょう。私は早くアウトになりたいのに。
しかし、負けてクラスメイトに文句を言われるのも嫌です。せめてもう少し粘らなくては。
転がったボールは味方の外野の手に渡り、投げられ、相手には当たらなかったものの私の元に戻ってきました。
第2ラウンド
【攻撃ロール】 失敗(ファンブル)
【防御ロール】 失敗(ファンブル)
えり 生命点7→6
【判定ロール】 失敗
私のボールはまたしてもキャッチされ、投げ返されました。ボールは体に当たりましたが、思わず出した手の中に収まりました。
「セーフ!」
どうして……。
第3ラウンド
【攻撃ロール】 成功(クリティカル)、成功(クリティカル)、成功
【防御ロール】成功
【判定ロール】成功
敵チームの児童5→1人
こうなったらやってやります。思いっきり投げたボールは油断しきっていた相手チームの子供たちに当たり、まるでピンボールのように跳ね返り、近くにいた3人に当たりました。
「水無月さん、すげー!」
さらにそこから味方の外野が当ててくれたおかげで、5対1だったはずがなんと1対1に! そしてボールは私の手元にあります。
第4ラウンド
【攻撃ロール】 成功
先ほどの経験で少し自信がついた私のボールが最後の1人に当たり、試合は終了となりました。
「水無月さん、やるじゃん!」
「かっこよかったよ!」
まさかスポーツで自分がヒーローになるとは夢にも思いませんでした。今回は運がよかったのだと思います。次は多分無理です。
◇◆◇
ここまで日記を読んで、ふと窓の外を見ると日が暮れていました。思ったよりも長い時間が経っていて驚きです。日記を読むのはここまでにして、夕飯の支度をしなくては。
それでは皆さん、ここまで読んでくださってありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。水無月えりでした。
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