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【リプレイ】『悪夢の影に追われて』(1周目)



1:シナリオ、基本ルールの紹介

この文は「ローグライクハーフ」のオリジナルシナリオ『悪夢の影に追われて』(作:寝子)のリプレイです。
出てくるキャラ:リナちゃん

基本ルール ↓

シナリオ↓

https://talto.cc/projects/CQF_xy-30pVRTKV5tHK5G

2:キャラクター(PC)紹介

リナ レベル10
技量点1/生命点9/筋力点5/従者点7
手1、2:大鎌(両手武器・斬撃)/鎧:板金鎧
スキル:かばう/全力攻撃/全力防御
持ち物(MAX9):①ランタン
金貨10/食料2
好きな言葉は「先手必勝」。

3:プロローグ

最近なんだか夢見が悪い。毎晩のように悪夢を見ている。
場面は海だったり森だったり毎回違うけれど、何かしらの敵に襲われるのはいつも同じだ。
毎朝起きるとひどく疲れていて、日常生活にも影響が出ている。
なんとかしたいのだが、医者に行っても原因不明と言われて睡眠薬を出されるだけだった。いや、眠れないんじゃなくて、眠りたくないんだってば。


医者がダメならと、近所に住む魔法使いに相談してみることにした。
「やあ、リナ。調子はどうだ……いや、あまり良さそうには見えないな」
「そんなすぐ分かる? ……よね。なんか最近、ヘンな夢ばっか見るんだよね……バケモノに襲われたりさ」
「バケモノか……。リナ、襲われている時、近くで赤い霧を見なかったか?」
「赤い霧? さあ……そんな気にしてる余裕はなかったから……。ああでも、言われてみれば見たことあるような……?」
「なるほどな……。そいつは、エフィアルという悪魔の仕業かもしれない」
「エフィアル?」
「エフィアルは赤い霧の中に目玉が1つ浮かんでいるような見た目で、取り憑いた対象に悪夢を見せ、獲物が完全に弱った頃に夢の中で命を奪いに来ると言われている」
「えぇ……あたし、ソイツに取り憑かれてるってこと? 何とかならないの? 何か儀式で追い出すとか……」
「……エフィアルに狙われて生還したという話は少ない。少ないが、全くないわけでもない。夢の中で殺し来た奴を、逆に殺してしまうのさ」
「なんだ、簡単じゃん。ソイツが来たらやっつければいいだけ?」
「だが気をつけろよ。夢の中でエフィアルに殺されてしまうと現実でも死んでしまうという話だ。……どこまで本当かは分からないがな」
「へーきへーき。あたし、強いもん」
「夢の中でも変わらず強ければいいけどな。……いや、夢の中だからこそ強くあれるのか?」
「よく分かんないけど、だいじょーぶ! 多分ね!」
「だが、そうか……分かった、立ち向かうというなら、これをやろう」
「何これ……お守り?」
「気休めではあるがな。お前に闇黒神の加護があらんことを」
「あは。ありがと、もらっとく」
「私としても、友人を失いたくはないからな。……死ぬなよ」
「うん。ありがとね、カゲハ」

その夜。もらったお守りを身につけ眠りにつく。
気がつくといつも見る悪夢と同じ、真っ暗な空間に立っていた。足元にはどこへ続いているのか分からないが、道がある。目が覚めるまでこの道を進むのがいつもの夢だ。
いつもと同じ光景。だが、いつもと違うところもあった。白いローブ姿の人間が2人立っている。彼らはそれぞれランタンと弓矢を持っていた。
直感で、カゲハがくれたお守りによるものだと理解した。これは味方だ。
変化は他にもあった。日中身につけていた武器や鎧を持っている。食料まであった。これならエフィアルとも戦えるかもしれない。
ランタン持ちの明かりを頼りに歩き出す。

4:冒険開始!

①出目43 〈夢を見る夢〉
ランタン持ちの後ろを歩いていたはずなのに、気がついたらうつ伏せで倒れていた。
悪夢の中で唐突に場面が切り替わるのはいつものことなので特に驚かない。
大きな何かが背中に乗っている。ソイツは手で目隠しをして、あたしの耳元で「こんなことやめてしまおうよ。もう起きる必要なんてないよ」と囁く。その言葉を聞くたびに、体から力が抜けていく。

【対魔法ロール】成功

そんな声には惑わされない。悪魔を殺してこの悪夢を終わらせるのだ。こんなところで立ち止まってなんかいられない。
あたしは声を振り払って起き上がる。少しぼんやりする。夢の中で夢を見ていたような感覚だ。
顔を上げると、ランタン持ちが心配そうにこちらを見ていた。
「大丈夫だよ、ごめんね」と声をかけて先へ進む。

②出目62 〈トロールに襲われる夢〉
しばらく歩いていると、棍棒を持ったトロールが立っているのが見えた。
「……うげっ」
ランタン持ちが「どうする?」と言うように振り返る。
「先手必勝! やるよ!!」

(〈影のトロール〉は【死ぬまで戦う】)
第0ラウンド
弓兵攻撃:成功
トロール生命点5→4

第1ラウンド
リナ攻撃:成功
トロール生命点4→3
(弓兵は武器を持ち替えている)

リナ防御:失敗(ファンブル)
リナ生命点9→7

第2ラウンド
リナ攻撃:成功
弓兵攻撃:失敗
トロール生命点3→2

リナ防御:成功(クリティカル)

第3ラウンド
リナ攻撃:失敗(ファンブル)
弓兵攻撃:失敗

リナ防御:成功

第4ラウンド
リナ攻撃:成功(クリティカル)、失敗
弓兵攻撃:失敗
トロール生命点2→1

リナ防御:失敗
リナ生命点7→5

第5ラウンド
リナ攻撃:成功
トロール生命点1→0

だいぶ時間はかかったけれど、なんとかトロールを倒すことができた。トロールが持っていたのだろうか、金貨が3枚散らばったので回収する。
倒したトロールを見ているうちに、なぜだかそのまつげが妙に気になってくる。『トロールのまつげ』……。
「どうしましたか?」とランタン持ちに聞かれて、「あ、いや、なんでもない」と答える。トロールの死体は最初からそこになかったかのように消えてしまった。
少し疲れたので持っていたパンを食べる。そういえば彼らに自己紹介をしていなかったと思い名乗ると、彼らはそれぞれ「ララ」「ユキ」と名乗ってくれた。

食料2→0
リナ生命点5→9

③出目63 〈死神に狙われる夢〉
ララを先頭に先へ進む。

1d6→2 不意打ちが発生

ふと、何かを感じて振り返る。ちょうど一番後ろを歩いていたユキの影から、鎌を持ったナニカが出てくるところだった。ソイツはユキに鎌を振り下ろす。

第1ラウンド
ユキ防御:失敗(ファンブル)、かばう成功
筋力点5→4
リナ防御:失敗
リナ生命点9→8

咄嗟にユキを突き飛ばす。ユキは無事だったが、あたしが攻撃を食らってしまった。
「リナさん!!」
「……こっの!」

リナ攻撃:失敗

ソイツはあたしの攻撃をひらりと躱す。

第2ラウンド
ユキ防御:失敗(ファンブル)、かばう失敗(ファンブル)
筋力点4→3
ユキ生命点1→0
リナ防御:成功

攻撃を躱したソイツの鎌が、ユキを切り裂いた。
「ユキ!!!」
ユキは光の粒となって消えてしまった。

リナ攻撃:成功
死神生命点5→4

第3ラウンド
リナ防御:失敗(ファンブル)、成功
リナ生命点8→7

リナ攻撃:成功
死神生命点4→3

第4ラウンド
リナ防御:成功、成功

リナ攻撃:成功
死神生命点3→2
(影の死神 逃走)

死神は追い払ったがユキは戻らない。ララも悲しそうだ。
「ユキ……」
しょんぼりするあたしに、ララは「それでも進むしかないんです。行きましょう」と言った。「リナさんのせいではないです」
でもあたしは、なんとなく自分のせいだと感じてしまった。ただのモブ扱いだったユキに名前がついたのが、フラグになってしまったように思えたのだ。庇えなかったし。
「……。……あれ? 見てください、宝石ですよ」
ララが指さす先には小さな宝石が落ちていた。
「見覚えありませんか? ユキが身につけていたものです」
あまりそんな気はしなかったけれど、ララが気を遣ってくれていることは分かったのでそういうことにしておいた。
「……ごめんね。もう平気。……行こうか」
「……はい」

小さな宝石(金貨30枚分の価値)を入手

5:中間イベント

3つの小さな影がゆらゆらと揺れている。その姿はあたしによく似ていた。
「……え、あたし……?」
影たちがこちらを見て武器を構える。持っている武器まで同じだ。

(〈小さな主人公の影〉は【死ぬまで戦う】)
第1ラウンド
リナ攻撃:失敗(ファンブル)

リナ防御:成功、成功、成功

第2ラウンド
リナ攻撃:成功
小さな影3→2体

リナ防御:成功、成功(クリティカル)

第3ラウンド
リナ攻撃:成功
小さな影2→1体

リナ防御:成功

第4ラウンド
リナ攻撃:成功(クリティカル)
小さな影1→0体

特にダメージを受けることもなく影たちを蹴散らす。
ララが小さく拍手してくれた。

6:先へ

⑤出目32 〈深く沈む夢〉
一歩踏み出した地面が溶けて、あたしの体はあっという間に沈んでいく。
水の中のようだ。どこまでも青い世界。息が苦しい。

【器用ロール】成功

じたばたともがいて水面に顔を出す。泳ぎは得意じゃないのに。
すぐ近くの陸に上がると、手に何かを持っていることに気がついた。

1d6→3 9枚の金貨

小さな袋だ。金貨でも入っているような音がする。開けてみると金貨が9枚入っていた。
顔を上げるとまた例の暗い空間。ララが「大丈夫でした? 急にいなくなってしまうから驚きました」と声をかけてきたから「ごめん、大丈夫」と返す。後ろを歩いていると思った人が振り向いたらいなかった、なんて、確かにびっくりするよな。
また歩き出す。

7:最終イベント

歩いていると不意に、赤い霧がまとわりつくように現れた。
霧はやがて1箇所に集まり、その中心に目玉が1つ浮かぶ。エフィアルだ!

第1ラウンド
リナ攻撃:成功
エフィアル生命点10→9

リナ防御:失敗(ファンブル)
リナ生命点7→6

刃のように変質した霧に切り裂かれ、血が飛び散る。飛び散ったその血を霧が取り込み、さらに紅くなる。
エフィアル生命点9→10

(第10ラウンドまでかかってエフィアルの生命点を半分にする)

あたしの反撃に驚いたのか、エフィアルは姿を消してしまった。
エフィアルがいたあたりに、何か人のような影がある。敵かと思って身構えるが動く気配はない。近づいてよく見るとそれは、
「……ユキ……?」
弓ではないが両手に鉤爪を備えた、ユキによく似た人形だった。
「ファントム・ドールですね。持ち主の生命力を流し込むことで起動する、魔法の人形です」
生命力を流し込む……
ドールの手を握ると、チカラが吸い取られるような感覚に少しクラクラした。
ドールが目を開ける。
「……あなたが私のマスターですか?」
「あたしはリナ。あなた、名前はある?」
「いいえ。マスターの好きに呼んでください」
「いいの? ……じゃあ、ユキって呼んでもいい……?」
「はい、マスター」
今度こそ守り抜く。もう失わない。
こんなにもユキの亡霊ファントムに囚われていることを、ララはどう思っているのだろう。

【幸運ロール】成功(クリティカル)

8:クリア!

ドールのユキを起動したところで目が覚めた。
エフィアルに傷を負わせたからか、今日はいつもより調子がいいような気がする。
次に会ったら、今度こそやっつけてやる。

9:おしまい!

お久しぶりです、寝子です。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
『悪夢の影に追われて』1周目、無事クリアです。
正直作者も予想外の展開になってきました。
リナちゃんはユキを守れるのだろうか? トロールのまつげとは? 続く!! ……力尽きなければ!!
……『ゴブリン・ゴブリン』の3周目ですか? 一応まだ書く気はあります……書けるかは不明ですが……

(このシナリオに出てくる「エフィアル」は、寝子のオリキャラのエルと同名ですが別の存在です)


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