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【リプレイ】『悪夢の影に追われて』(2周目)



1:シナリオ、基本ルールの紹介

この文は「ローグライクハーフ」のオリジナルシナリオ『悪夢の影に追われて』(作:寝子)のリプレイです。
出てくるキャラ:リナちゃん


基本ルール ↓

シナリオ↓

2:キャラクター(PC)紹介

リナ レベル11
技量点1/生命点9/筋力点6/従者点7
手1、2:大鎌(両手武器・斬撃)/鎧:板金鎧
スキル:かばう/全力攻撃/全力防御
持ち物(MAX9):①ランタン/②小さな宝石(金貨30枚)
金貨22/食料2
好きな言葉は「目だ! 目を狙うんだ!」。

3:ざっくりとしたあらすじ

ある時から毎晩見るようになった悪夢の原因はエフィアルという悪魔だった。
悪夢の中でエフィアルを倒せば悪夢は終わるらしい。
友人にもらったお守りが作り出した2人の従者と悪夢の中を歩き回ったが、1人が途中で倒れてしまった。
その後エフィアルに襲われ、反撃したが逃げられてしまった。
エフィアルがいなくなると、そこには途中で倒れた従者ユキとよく似た人形ドールがあった。
ドールを起動しユキと名付けたところで目が覚めた。エフィアルは今夜も現れるだろうか……

4:冒険開始!

夜になり、眠りにつく。
気がつくと、いつもの暗い空間に立っている。
周りを見ると、ランタン持ちのララ、ドールのユキの他にも白いローブの人物がいる。剣を持った者が2人と弓を持った者が2人。
「え、あれ……増え、てる……?」
「あるじ様、はじめまして〜。ミミでーっす」
「……マユ……よろしく」
「イオだ」
「カリンだよっ!」
「えと、リナ……です……? え、え、なんで増えて……あ、もしかしてお守り??」
ララやユキと同様にお守りの効果なのだろう。多分。
心強いのと同時に、守り切れるだろうかと不安にもなる。でもきっと大丈夫。
ララを先頭に歩き出す。


①出目12 〈動物と触れ合う夢〉
歩いていると周囲の景色が森に変わる。
リスやシカ、タヌキにキツネ、パンダやシマウマなど様々な動物がくつろいでいる。……パンダ? いや、森にパンダがいてもいいだろう。夢だし。きっとなんでもありなのだ。
ふと見ると、ララたちは既に思い思いの動物と触れ合っていた。あたしも何か動物を撫でてみたいと思い、周囲を見回す。ネコと目が合った。……しっぽが2本あるように見えるのは気のせいだろう。
ネコかあ。ネコは現実でも普通に出会えるしなあ……などと思っていると、それを察したのかネコはぐぐぐと姿を変え、ライオンになった。そして擦り寄ってくる。
……夢ってすごいなー……ネコがライオンになって、そのライオンを撫でられるなんて……
しばらく撫でていると、不意に動物たちが一斉に立ち上がり、ぞろぞろと同じ方向に向かって歩き出した。何があるのだろう。

(手がかりを1つ入手)

(手がかりを1つ消費)

②出目21 〈知り合いに会う夢〉
せっかくなので動物たちと同じ方向へ歩き出す。
しばらく歩くと人影が見えた。

(〈知り合いの影〉反応:【中立】)

「やあ、リナ」
「カゲハ!?」
お守りをくれた魔法使い、カゲハだった。
「なんでここに!?」
「なぜって、ここはお前の夢だろう? お前の夢に私が出たって何ら不思議はないさ」
「ああ……そっか、そうだね」
「何か期待したか? 残念、ここで私がお前にしてやれることはないよ」
「いいの、もう十分色々してもらったから。お守り、ありがと。すごく役に立ってる」
「それはよかった。……さあ、ここでのんびりしている時間はあるのか?」
「会えて嬉しいよ。また明日、現実で会おうね」
「ああ。そのためにも、油断はするなよ」
「うん。ありがとう」
カゲハは姿を消した。
あたしたちは先へ進む。明日、生きてカゲハに会うために。

③出目53 〈泥棒を捕まえる夢〉
歩いていると、背後から「泥棒ー! 誰か捕まえてー!!」という声がして、泥棒と思われる、大きな袋を持った黒猫が駆け抜けていく。泥棒猫たちはこちらには見向きもしない。
「マスター、どうしますか?」
「そりゃあ、捕まえなきゃ!」

(〈影の泥棒猫〉は【死ぬまで戦う】)
第0ラウンド
イオ攻撃:成功
カリン攻撃:成功
泥棒猫3体→1体

第1ラウンド
リナ攻撃:成功
泥棒猫1体→0体

全ての泥棒猫を倒すと、何かを盗まれたであろう女性がお礼にと小さな宝石をくれた。
「え、でも、大事なものなんじゃ……」
「いいのよ、これくらい。ありがとうね」
女性は立ち去った。

(金貨15枚分の価値の宝石を入手)

5:中間イベント

あたしによく似た影がゆらゆらと揺れている。昨夜の影より大きく、あたしと変わらない大きさだ。
そいつはこちらに気づくと武器を構えた。
影が静かに口を開く。
「ユキはお前のせいで死んだ。その人形ガラクタを庇うことに何の意味がある? ユキはもういない。お前が見捨てたんだ」
ドクン。心臓が跳ねる。
「違う……見捨てた、わけじゃ……」
「違わないよ。お前がユキを殺したんだ」
あたしの顔で。あたしの声で。
「だからお前も、ここで死ね──」

(〈主人公の影〉は【死ぬまで戦う】)
第0ラウンド
【対魔法ロール】失敗

イオ攻撃:失敗
カリン攻撃:成功
影生命点4→3

第1ラウンド
ミミ攻撃:成功(クリティカル)、成功
マユ攻撃:失敗
リナ攻撃:成功
影生命点3→0

「あるじ様ぁ、こんなヤツの言うことなんて聞くことないっしょ?」
「ぐ……っ!?」

ミミが素早く影を斬りつける。
はっと我に返り、あたしも攻撃に加わった。
少し動揺したけれど、影を倒したことで少し気持ちが落ちついてきた。

「……ごめん。もう大丈夫。ミミ、ありがとね」
「いいよ〜。あるじ様、思い詰めすぎ〜」
「……ユキのことは、リナさんのせいではないと思っています。行きましょう。ユキの想いはドールが継いでくれていますよ」
「……うん。そう、だね。ありがと」

6:先へ

⑤出目41 〈崖っぷちの夢〉
ふと気づくと歩いていた道は細く狭く、右は岩壁、左は崖になっている。
思わず足が止まるが、歩き続きなければならない。

【器用ロール】失敗(ファンブル)

再び歩き出したのだが、突然の変化に動揺してしまったのだろうか。足を滑らせてしまった。
体が傾く。咄嗟に手を伸ばすが、掴む場所などない。
落ちていく。どこまでも。
地面に叩きつけられると思い目を瞑るが、衝撃はない。
おそるおそる目を開くとララたちが心配そうに見ていた。
「あるじ様、どぉしたの? 寝ちゃった??」
「夢の中で夢を見るのは相当疲れていると聞くが……いや、当然か」
「……ゆめ……? ああ……夢、ね……あは……ちょっとびっくりしちゃった……」

リナ生命点9→8

⑥出目31 〈空を飛ぶ夢〉
気がつくと、空を飛んでいた。

1d6→3

体はいくつかの風船によって浮いている。結構高いところを飛んでいるわりに、風船の数は体を支えるには頼りない。これではいつ落ちてもおかしくない。意地悪な鳥でもいたら最悪だ……ああ、フラグを立ててしまったのだろうか? 鳥が近づいてくる。やめてそんなワクワクした目で風船を見ないでお願いだからあっちへ行ってねえちょっと聞いてる!?

「──はっ!?」
またもやララたちが心配そうに見ている。夢の中で夢、見すぎでは???
「マスター……少し休みましょう。何か口にしては?」
「う……ぁ、や……だいじょぶ……あはは……」
汗びっしょりだ。

筋力点6→5

⑦出目52 〈兵士に追われる夢〉
歩いていると、景色が街に変わった。何人かの兵士が何かを探すようにキョロキョロしている。そのうちの1人がこちらを指さし何かを叫んだ。そしてこっちに走ってくる……え、あたし??
追われることは何もしていないが、何となく逃げなければという気持ちになり、反対方向へ走り出す。狭い路地をしばらく走っていたが、行き止まりになってしまった。戦闘になるかもしれないと覚悟を決めて振り返る。兵士たちはすぐそこだ。

(〈影の兵士〉反応:【敵対的】)
もしかしたら話を聞いてくれるかもしれないと思ったがだめだった。まるで聞く耳を持たない。

第0ラウンド
イオ攻撃:失敗
カリン攻撃:成功(クリティカル)、成功
兵士7体→5体

第1ラウンド
リナ攻撃:成功
ユキ攻撃:成功
兵士5体→3体

数が減った兵士たちは逃げ出した。……なんだったの???
「……え、ねえ、今の何??」
「さあ……」
「……何も、してない……」
「だよねえ……もう、いいのかな……」
先へ進む。

7:最終イベント

そろそろだ。そんな気がする。
赤い霧が現れ1箇所に集まり、中心に浮かんだ目があたしを見る。
「……行くよ、みんな」
「はい。終わらせましょう、マスター」

(〈エフィアル〉は【死ぬまで戦う】)
第0ラウンド

イオ攻撃:成功(クリティカル)、失敗(ファンブル)
カリン攻撃:成功
エフィアル生命点5→3

第1ラウンド
リナ攻撃:失敗(ファンブル)
ユキ攻撃:失敗、失敗
ミミ攻撃:失敗
マユ攻撃:失敗

リナ防御:失敗、失敗(ファンブル)
リナ生命点8→6
エフィアル生命点3→4

第2ラウンド
リナ攻撃:失敗
ユキ攻撃:失敗(ファンブル)、失敗
ミミ攻撃:失敗(ファンブル)
マユ攻撃:失敗
イオ攻撃:失敗
カリン攻撃:失敗

リナ防御:失敗(ファンブル)、成功(クリティカル)
リナ生命点6→5
エフィアル生命点4→5

「エ……強い!!」
こちらの攻撃はなかなか当たらないのに、向こうは傷口からあたしの血を吸ったのか回復しているように見える。ズルい。

第3ラウンド
リナ全力攻撃:成功
筋力点5→4
ユキ攻撃:成功(クリティカル)、失敗、失敗
ミミ攻撃:成功(クリティカル)、成功
マユ攻撃:成功(クリティカル)
エフィアル生命点5→0

8:クリア!

全力でいかないとやられる!
目だ! 目を狙うんだ!
あたしの渾身の一撃がエフィアルの目を捉える。
怯んだエフィアルに、ユキたちが一斉に攻撃する。
さっきまでまるで当たる気がしなかったあたしたちの攻撃は面白いほど命中した。やっぱり目だったか……
悲鳴とともにエフィアルの体が霧散する。エフィアルがいたあたりに何か赤い欠片が落ちていることに気がつく。それを拾うと同時に、意識が覚醒に向かうのを感じる。
はっと顔を上げるとみんなが嬉しそうに見ていた。
「やりましたね!」
「そろそろお別れだね〜。あるじ様、現実あっちでも頑張ってね〜」
「……冒険、楽しかった」
「あなたが無事でよかった」
「ばいばい、元気でねっ!」
「……行きましょう、マスター」
「うん。みんな、ありがとう!」

そしてあたしは目を覚ます。
手には赤い欠片が握られている。枕元に、泥棒猫の件で手に入れた小さな宝石があるのを見て、ふとユキのことを考える。ドールは現実に持ち出せるのだろうか?
あたしの疑問に答えるように、声がした。
「おはようございます、マスター!」

エフィアルを倒したことをカゲハに報告する。
「そうか。やったな、リナ」
「お守りありがとう、すごく役に立ったよ。……あれ、この会話……あっ、そうそう! 夢でカゲハに会ったよ!」
「ほう? そうなのか」
「色々あったんだけどね、……あ、そうだ。これ、夢で拾ったの。現実でも手に持ってたから驚いちゃった」
赤い欠片を見せるとカゲハは身を乗り出した。
「これは……!?」
「え、なに、どしたの……?」
「これは貴重なものかもしれないぜ。なあリナ、これを私に譲ってくれないか。もちろんタダとは言わない。そうだな、金貨30……いや、40枚でどうだ?」
「そんなに!? 別にいいけど……逆にそんなにもらっちゃっていいの……?」
「ああ。それだけの価値がある。……かもしれない」
「かもしれないでそんなお金出せるんだ……」
「もらっていいんだよな? ほら、金貨だ」
「あ、うん。えっと、はい」
金貨の入った袋と欠片を交換する。
たしかにキラキラしているけど、そんなに貴重なものなのか……いや、夢の世界から現実に持ち出したと考えればたしかにレアかも。じゃあ、あの小さな宝石も……?

ともかく、これで悪夢から解放された。いつも通りの日常が戻るだろう。ユキもいてくれるから、いつも以上かも! そうだ、今度カゲハにもユキを紹介しよう。そんなことを考えながら家に帰った。

9:おしまい!

ここまで読んでいただきありがとうございました。
2周目も無事にクリアできました! いやあ、よかったよかった。
1周目も2周目も、エフィアルに苦戦しました……攻撃が当たらないのなんのって。さすがラスボス。
主人公が優先的に狙われる仕様のおかげで今回は誰も犠牲にならなくてよかったです。

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