ヤー・チャイカ

あまり上を見るな
お前は空を飛ぶ生き物に非らず
あれは指針
あれは道標
あれは　孤独

時折中空であなたと会うことはある
あなたは確かにあなただ
いつもこうして下ばかり見て生きていたの　知らなかった

芥子粒のようね　ヒトの感情など
時にもっと　遠くからこの星をあなたと眺めていると
もう見えないね　私の苦痛なども感じない
ただ不思議にしずかなよろこびがある

満月は別の星から見たら違うだろうね
ここと今生に意味をなすだけ

あなたは微笑んで問う
なぜこの騒がしい場所へ？
思い出せないけど多分気まぐれだったかも
ご同様

天空から
私の傷を癒しながらあなたは優しく尋ねる
私はにっこり笑って答える

「Yes, I'm ready.
ではあなたに命ずる。
わたしを見つけなさい」