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『ラブライブ!スーパースター!!』2ndライブ「Liella! 2nd LoveLive!」で五人の到達点を見てきた話

先日大阪で開催された「ラブライブ!スーパースター!! Liella! 2nd LoveLive! ~What a Wonderful Dream!!~ with Yuigaoka Girls Band」を見て参りました。
Liella!のライブパフォーマンスは、それこそバンナムフェスでも拝見させていただいておりますし、年末年始のカウントダウンライブでも見ているんですが、ワンマンライブは多分二回目ぐらい。現地は初めてで。
今回友人に誘っていただいて見に行ったんですが、一番最初に思ったのは五人のパフォーマンスが完成されているということ。
歌もダンスも危うさを感じるところはなくて安定しているし、MCも面白い。その上で後述しますが五人が五人とも「どうすれば演じているキャラクターをもっと上手に表現に出来るだろう」と考えて、しっかり表現できている。
「スクールアイドル・Liella!のライブに参加した」という面白さが手元に確かに残るようなライブパフォーマンスになっていたので、『2nd Season』が始まる前にこれを見れてよかったと思いました。
また衣装が滅茶苦茶多いのも凄いですね。
曲に合わせてコロコロ変わる。二時間半ぐらいのライブなのに5着ぐらい出てきてどうなってるんだと。その衣装チェンジの時間を他メンバーの歌やフリートーク、バンド演奏でしっかりとカバーできていて飽きるところがないのも凄い。
ノンストップで最後まで駆け抜けていく攻めた構成で凄かったです。体力の消耗も凄かったです。

ユニゾンではなくハーモニー

「見てよかった」と一番思ったのは、五人の歌声のハーモニーを楽しませてくれたことでした。
初期のライブではハーモニーよりも声を揃えて一つの音にする事を優先していたように思うんですが、これはこれで面白かった反面、個人的には勿体なく感じていたんですよ。
五人が五人とも声だけで誰か分かるぐらい個性もはっきりしているのなら、一つの音の厚みを出す方向よりも、五人の個性を全面に押し出した方が絶対面白いのに!五人の歌声で楽曲のメロディを彩る方が楽しいのに!って。
これについては自分の好みの話でもあるので、その方向性を突き進む!と言う方針ならそれはそれで応援するつもりだったんですが、今回現地に見に行ったら五人の歌声がしっかりと聞こえた。個性を押し出した五種類の歌声の中に一人一人のやりたいこと/表現したいことが感じられて、「五人だから出来る面白さ」があったんですね。
それは自身が演じているキャラクターを掴んだからこそ出来る事でもあるので、デビューからこれまでの成長を強く感じた部分でもありました。

演じるということへの意識の違い

MCパートの話でもあるんですが、自分なりの演技論を自分の言葉でしっかりと説明できていたことに驚かされました。
それは自分と向き合い、真剣に「どうすればライブでキャラクターを見てもらえるんだろう」ということに向き合ってきたからこそ出来ること、逆に言えば向き合っていなければ出来ない事なんですが、デビューからまだ二年も経ってないのに「私はこういう考え方で、こういう方法でステージ上でキャラクターを表現しています」を語り、「もっともっとこうしていきたい」と言う提案が出来るのは純粋に役者として凄いな、と思いましたね。まだ活動してから二年経ってないとは思えない。
キャラクターが憑依するタイプだったLiyuuとか、キャラクターに憧れる事で「もっと知りたい」を引き出して自分を近づけていく青山なぎさと伊達さゆりとか、二人でステージに立っているかのような岬なことか色々ありましたけど、個人的にはペイトン尚未が良かったですね。
あの場で例えリップサービスであっても「自分はついででいいから、平安名すみれを見てほしい」と言えるのは凄い。自分自身をどこかに忘れてくることで、平安名すみれに近づけていく。
平安名すみれがああいうキャラクターであることを理解すればするほど、「なるほど。この子がいたら、そりゃ平安名すみれを取るわ」と腑に落ちていくこの感覚……!楽しかったです。ダンスで乱れたペイトン尚未の髪をLiyuuが直してあげてるのを見れたのもよかった。
ダンスパフォーマンスではやっぱり青山なぎさが良かったです。
裾の広がりも含めて「見られること」を強く意識したバレエベースのダンスは優雅で、葉月恋のような真剣な眼差しも相成ってペンライトを振るのを忘れるぐらい見入ってました。

手拍子の一体感

また現地に参加して個人的に感動したのは手拍子の一体感でした。
禁止となったコールの代わりに手拍子が行われているのはどこのライブでもそうなのですが、Liella!は「コールの代わりに手拍子」だけでなく「手拍子だから良い」みたいな楽曲が多い。
「だから僕らは鳴らすんだ!」とか手拍子が主流になる今だからこそ出来た曲ですし、その他の曲でも手拍子の煽りが的確で、思わずその輪の中に参加したくなる点がすごく良かった。
今の時代だからこそではあるんですが、こういう「今の時代だからこそ」を唯一性と時代性でまとめ上げているのは凄いことですし、ラブライブ!と言うシリーズにもあってて楽しかったです。
「この曲はコールしたいなぁ」と思う部分もなくはないのですが、その辺りはセットリストや五人のやりとりでカバーされてたと思いますし、照明演出もメンバーカラーなどを効果的に使っていて決まってました(ステージ中央上部の星が今ステージに立ってるメンバーの色になってる、とか)

結びに

『ラブライブ!スーパースター!!』はラブライブ!シリーズとしては初めて「初期メンバーの進級&新入生入学に伴う新規メンバーの加入」をやることになっていて、『2nd Season』からは四人ほどLiella!に加入するのですが、その前に「この五人は本当に美しい、完成形のような代物なんだ」ということを自分の目で見て、実感出来たのは本当に良い体験でした。
『2nd Season』が始まったら「九人のLiella!」になりますからね。そうなる前に「これが五人での到達点」といえるものを見ることが出来た。またLiella!の五人も見せてくれた。嬉しいことですよ……。
そして五人の到達点が見れたからこそ「四人が加わって九人になることによる化学反応とその変化」が楽しみですね。今までいなかったタイプばかりなので、この四人が加わってLiella!がどうなっていくのでしょうか。
『2nd Season』が楽しみです。



プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。