お化け屋敷〜話がややこしい〜


「うわああああ!!!!!」

「どうしたんだよ菜々子!」

「出た!!!出たの!!!お化けが!」

「あー…お化け屋敷か?驚きすぎだろ。」

「出たの!!!ガチのお化けが!!」

「ガチって…そんなことあるまいし。」


「あの…すみません。大丈夫でしたか?」

「大丈夫じゃない!!出ましたよ!!」

「わ、お化けの格好したスタッフそのまま出てきた。ただ仕掛けに驚いただけだろ?」

「実は私、お客様を驚かせようと待機してた時に、ぼんやりと小学生ぐらいの女の子の霊が見えて…思わず叫んで転んでしまったのです…」

「おいおいスタッフさんまで。ガチでいるのかよお化け。」

「あ…なんだ本物のお化けかと思ったらスタッフさんの転んだ姿だったのか……」

「ちょっと待て!!お前はそれ見てねえのかよ!!!
お前がガチのお化けだと思ったものがスタッフさんがガチのお化けを見てびっくりしたものだったんかい!!」


「えー…ごめんなさいねお客様。」

「わ、また新しいスタッフ来た。背が小さい奴だな。」

「誠に申し訳ありません。私がこのスタッフとは別のスタッフにイタズラで、このお化け屋敷には本当に霊が出るのよって言ったら何かを見たらしくて叫んでしまって、それに反応して動いてしまった私をお化けと勘違いしてしまったみたいなの。ごめんなさいね。驚かせてしまって。」


「さらにややこしくするなー!!!!いい加減にしろー!!!!結局いるのかいないのかどっちなんだよ!!」

「なんだ。じゃああれは先輩だったんですか……いやでも待ってください。今日の先輩の配置場所そこじゃありませんでしたよね…?」

「私もいいですか?私が本物のお化け見たの、転んだスタッフさんかと思ったんですけどよく考えたら身長的に違うかもしれません…。その先輩スタッフさんを私が本物のお化けだと思ってしまったかも…?」


「余計ややこしくするなー!!!!整理できないだろー!!!!」


「いやぁ、あそこのお化け屋敷そんな怖くなかったよなw」

「俺さ、怖くなさすぎたからイタズラしてスタッフを逆に怖がらせてやったぜwびびって叫び声出してやんのw」



「通りすがりの客がさらに事態をややこしくさせているだろー!!!!」


「ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。」

「ったく…菜々子の奴がガチのお化け見たって言った時はここまで事態がややこしくなるとは思ってもいなかったぜ…」

「いえいえ!私の方こそ驚いてしまいすみません!私も途中で暇だったので人を驚かせながら進んでたので、どっちもどっちです!!」


「お前もじゃねえかー!!!!結局何が何なんだよー!!!!」


「ありがとうございましたー!!!!ってやば!そろそろ友達と合流しないと!!お化け屋敷苦手だからって待っててくれてるんでした!!」


「はあ…ややこしい出来事だよ本当疲れた。」


「ってか、もしかしてアレか…?」


「俺のせいなのか?」



「スタッフの誰か霊感良いやつがたまたま気づいてしまった…とか。」



「ややこしいだろー!!!!反省。」



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