ランディングページの制作をテンプレート化した話

なにをしたのか

制作業務の効率化・提供するページの質を平準化するためにオリジナルのデザインで制作していた商品をテンプレート化したよ、という話

そもそもの制作事情の話

私の仕事は大手求人広告会社でお客様のアルバイト採用ページをつくることです。
業務内容は、年30件ほど新規の制作をしていて、月2~3件を回しています。それ以外に制作済みのお客様のページの管理・改善、開発しているサービスのUI改善だったり、新しい商品をつくる際のLPの制作、営業用のパンフレット・営業資料の制作、まあ要は部署内で使用する全てのクリエイティブに関わっています。
これまで制作チームは3人体制でやっていたので、分担して効率的に業務を回せていましたが、この度転職や産休によりめでたくひとり体制となることになりました（早半年が経ちます）

まあひとりになってしまうと目の前に降ってくる制作業務をマストで進めないといけないので、未来に向かった仕事（UI改善だったり、新商品の設計、新規営業のための資料作り）といったものが後手後手になってしまっていました。

そこで、効率的に普段の業務を遂行できる仕組みを作っていく必要があると感じ、やったことが主業務であるお客様のページ制作をテンプレート化しちゃおうということでした。

なぜテンプレートにしたのか

制作の効率化といえば、いろいろな方法があると思います。
・コンポーネント化
・外注を利用する
・CMSの導入
・サイトジェネレーターを使う
・テンプレート化
その中でテンプレート化という如何にも拡張性が低そうなものを選んだ理由は次のような物があります。

・導入コストが安い
これは単純に費用の話です。CMSをいれるとなると弊社の商品特性上、オリジナルなCMSを制作してもらう必要があったので数千万のコストがかかります。同様に外注を利用するにしても、管理工数と外注費用を考えるとほぼ利益が残らないのでNG。

・学習コストがかからない
残ったもので言うとサイトジェネレーターは使ったことがない技術なので、まず学習コストがかかるのですぐに実行できないのでNG。

ということで残ったのがコンポーネント化とテンプレート化でした。

はじめのうちはコンポーネント化で進めて行こうかと思っていましたが、これまでの制作を振り返るとふと気がついたことが、お客様の要望をクリアして、応募効果を最大化できるデザインはおおよそ決まっている、ということです。

そこで既存の制作を効率化するためのコンポーネント化ではなく、テンプレートで作れるランディングページを新しい商品として生み出してしまおう！と方針を定めることにしました。

テンプレート化に向けてやったこと

１.制作物の分解
これまでに制作してきた制作物をコンテンツ単位で分解しました。
制作するのはアルバイトの求人検索ページなので、おおよそ以下のような要素が使われていました。
・都道府県（市区町村含む）・エリア検索
・職種検索
・ブランド検索
・フリーワード検索
・インタビュー
・メリット紹介
・よくある質問
・お仕事紹介

２.制作した企業の効果分析
そして徹底的にこれまでの制作企業様の業種・展開規模とページの遷移率・応募効果を分析しました。
結果、業種や展開規模による応募効果の高いコンテンツ順序が判明。

３.要件をきめる
制作の要件をきめます。ここでいう要件とはページの幅や対応するブラウザ・デバイス、拡張性やテンプレートに入れられるコンテンツの数などのことです。こちらは現在のトレンドやこれまでの既存商品と差がでないことを念頭にきめていきました。

３.あとは黙々と作る
要件が決まったのであとは黙々とコンテンツごとにパーツを制作していきだけです。
こんな感じで今回はXDをつかってパーツ化していきました。

そして出来上がったパーツごとにコーディングをして、完成。

こういうページができました

効果

まず当初の目的だった制作工数。これは0から作るものに比べて実作業が半分以下におさまるようになしました。
作業内容としては、ほとんどメイン画像を制作するだけ。あとはいらないものを消したり順番を変えたり、色を変えたりするだけになったのでとても楽になりました。

制作日数も当初の半分にまで抑えられお客様にスピーディーに提供できるようになりました。

また大事な応募効果。こちらも0から作るものと比べて差がない結果になりました。想定通りの結果となって大満足でしたね。

まとめ

ということで0から作っていたランディングページの制作をテンプレート化した話をまとめてみました。