レンタルサービスは現代の日本に合ったビジネスモデル

日本の経済は難しい状況にあると言われている。失われた20年とか失われた30年などの言葉が使われているように、平成の半ばから現在にかけて国民の平均的な収入や資産が増えていなかったり、経済成長率の低さが問題になっている。
ここで問題になってくるのは、経済を立て直すのに一役買う新しくて強いビジネスモデルとはどんなものか?ということと、足元の資産がなくても豊かに暮らすための知恵とは何か?ということである。
この2つの問題に対するアンサーの一つがレンタルサービスだと思う。シェアリングエコノミーとしても語られる。

まず、新しくて強いビジネスモデルとしてなぜレンタルサービスが優秀かと言うと、現代人のほとんどがスマートフォンを持っていて、高度なアプリも高度なサイトを閲覧するためのウェブブラウザも使い放題だからだ。インターネットの本質的な機能である伝聞機能が、20年前とは比べ物にならないほど発達した。店舗型のビジネスとしてスキームが出来上がっているレンタルサービスの可能性が爆発的に伸びた。Netflixも、いわばレンタルサービスのDXだ。サブスクリプション型のプランを提供しているのは、その後の最適解である。

次に、足元の資産がなくても豊かに暮らすための知恵としてなぜレンタルサービスが優秀かと言えば、その理由は想像に難くない。物を所有するための対価よりも借りるための対価の方が安いに決まっているからだ。資産を持たない消費者にとって本来は手が届かなかったり購入数が限定されるような物でも、手頃な価格で取引されるようになる。
メルカリ、ヤフオクなどのオンラインフリマはこのニーズに刺さったサービスの事例だと言える。例えばあるゲームを10,000円で購入して3ヶ月使って7000円で売れば、1ヶ月1000円で遊べたことになる。

いま伸びているベンチャー企業のLUUPも移動手段をレンタルするというサービスである。「自転車・キックボードを購入するのも高い」けど「ときどき自転車に乗りたい・キックボードに乗りたい」という顧客が沢山いたという話だ。当たり前に聞こえるかもしれないが、この事業に真剣にチャレンジした企業は数少ないだろうとは思う。

以上、レンタルサービスが今の日本に合ったビジネスモデルであるという話を説明してみた。
このビジネスモデルによってありとあらゆる世の中の課題が解決するとかそういう話ではない。しかし、所有欲の呪縛から解放されることによって余った資産なり時間や空間を使って他の重要な問題に取り組むことができるようになるかもしれない。
このビジネスを始めたくても「でもアプリを作るスキルがない」という反論が出てくると思うが、高度なプログラミングのスキルがなくてもオンラインレンタルサービスは始めることができる。SNSでアカウントを作って告知し、連絡を取り合い、物を仕入れて、送ったり受け取ったりすることから始めてもいい。

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