てぃくる 58 かさかさ
あなたは私を糾弾する。
おまえは卑屈で許せないと。
言いたいことがあるなら、陰でこそこそ言わずに大きな声ではっきり言え!
あなたは私をそうねめつける。
ああ、私も本当はそうしたい。
でも、私はあなたに捨てられた者。
あなたに踏みにじられ、足蹴にされ、打ち捨てられて隅に追いやられた者。
私がどんなに大声を出していても、決してあなたの耳には届かないだろう。
私は渇いている。
誰かが気紛れに私に慈悲を注いでくれたとしても、二度と潤うことはない。
ずっと渇いたままだ。
もし私の咳の音が、不平不満の声に聞こえるのならば。
それはあなたの心に鬱積したものだ。私の本心じゃない。
……私の本心なんかじゃない。
かさ。
かさ。
かさかさかさ……。
(2013-12-20)
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