てぃくる 488 ふとんがふっとんだ
「なあ、おっちゃん」
「なんや」
「おっちゃんは、俺らの布団にはでかすぎるんや。どいてんか」
「わいら、地球の布団になるには小さすぎるんや。もっとがんばらな」
役目を終えて落ちたユリノキの大きな葉。
その下に、どいてくれーと叫んでる小さな芽生えがいっぱいおりました。
布団がなければうんとこさ寒いと思うんですが、彼らは布団よりも光が欲しいんだそうです。
まあ。木枯らしが来れば、布団は吹っ飛んで行きます。
その布団がどこで誰を温めるのかは……わかりません。
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