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てぃくる

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長編小説『ぐりーんふぃんがーずくらぶ日誌』の幕間繋ぎ用に書き連ねてきた小ネタ集を、独立させました。画像と短い文章の組み合わせ。内容は雑多です。
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#落ち葉

てぃくる 992 明暗

全き葉なら その下は暗い 欠けているから 光が通る 欠けた分だけ 明るくなる でも 全部…

水円 岳
2か月前
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てぃくる 985 ふとん

「ふとん、あったかいね」 「まあな。でも、ちょっと俺たちには大きすぎだ」 「ええー? 寒…

水円 岳
2か月前
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てぃくる 972 仲間外れ

僕だって 同じ落ち葉なのに 仲間はずれにされた 悲しい  本格的な寒さの到来とともに、赤や…

水円 岳
3か月前
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てぃくる 759 隠れても隠れても

どんなに上手に隠れても 風が一吹きするだけで すぐ露《あらわ》になってしまう それでも 葉…

水円 岳
2年前
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てぃくる 629 ハグ・ミー

 わたしを やさしくだいて  わたしには あなたがひつようなの  わたしを やさしくだい…

水円 岳
2年前
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てぃくる 489 残灯

 まだ明かりは灯っている   それがほんの微かに過ぎなくても  まだ明かりは灯っている  …

水円 岳
2年前
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てぃくる 488 ふとんがふっとんだ

「なあ、おっちゃん」 「なんや」 「おっちゃんは、俺らの布団にはでかすぎるんや。どいてんか」 「わいら、地球の布団になるには小さすぎるんや。もっとがんばらな」  役目を終えて落ちたユリノキの大きな葉。  その下に、どいてくれーと叫んでる小さな芽生えがいっぱいおりました。  布団がなければうんとこさ寒いと思うんですが、彼らは布団よりも光が欲しいんだそうです。  まあ。木枯らしが来れば、布団は吹っ飛んで行きます。  その布団がどこで誰を温めるのかは……わかりません。 (2

てぃくる 478 捕まえる

 追いかければ  捕まえてごらんなさいとひらひら逃げ回り  諦めれば  なぜしっかり捕まえ…

水円 岳
2年前

てぃくる 281 散り敷く

場所を譲っただけだよ いつまでも僕らが上を塞いでいたら 君らが寒いだろ?  それが強がり…

水円 岳
2年前

てぃくる 195 標本

放たれて 自由に 褪せ朽ちるものの中 捉われて 色を遺す 標本   風上を見遣れば既に裸木 …

水円 岳
2年前

てぃくる 116 希望の光

「なんかさあ、漫画の背景でこんなのなかったけ?」 「ああ、ベタフラってやつね」 「え? な…

水円 岳
2年前

てぃくる 58 かさかさ

 あなたは私を糾弾する。  おまえは卑屈で許せないと。  言いたいことがあるなら、陰でこ…

水円 岳
2年前
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