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てぃくる

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長編小説『ぐりーんふぃんがーずくらぶ日誌』の幕間繋ぎ用に書き連ねてきた小ネタ集を、独立させました。画像と短い文章の組み合わせ。内容は雑多です。
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2022年12月の記事一覧

てぃくる 822 緑の炎

夏に燃えるのではなく 夏を燃すものがあってもいいと思う だから 緑の炎を探してみる  ホッ…

水円 岳
1年前
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てぃくる 821 華やかに

シックなドレスは夏には似合わないわ 夏には華やかに装うものよ そう言って 日々着飾り 日々…

水円 岳
1年前
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てぃくる 820 夏の竹

「竹の秋という言葉がある」 「ああ」 「冬には、雪と組み合わせて絵にされる」 「風情がある…

水円 岳
1年前
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てぃくる 819 木に溶ける

ぼくは木から生まれた 木の根元に生みつけられ 木の下の土の中で長く暮らし 木から栄養をもら…

水円 岳
1年前
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てぃくる 818 更衣室はきれいに使いましょう

「てかさ。いくら個室でないって言っても、こんなにべたべたくっつきあうってのはどうよ。スペ…

水円 岳
1年前
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てぃくる 817 川

川の手前にぼくがいて 川の向こうに君がいる 川を泳げば向こうに行ける 泳がなくても向こうは…

水円 岳
1年前
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てぃくる 816 ぼーっとしている

「暑いからぼーっとなってるわけで、俺らがもともとぼーっとしとるわけやないで」 「ああ」 「ぼーっとしとる俺らの方が、今元気なやつより目立っとる」 「ぼーっとしとるけどな」 「元気なやつが俺らより目立つようになったら、世界はしゃきっとするんかいな」 「どやろ。その頃には世界が終わっとるような気がする」 「……おまえ、言うことがえらい物騒やな」 「暑くてぼーっとしとるさかい」  ということで。  夏枯れの原っぱに、シマスズメノヒエの枯れ穂がいっぱい立っていました。  ジャ