風冴えるクリスマス

今日はクリスマスで、朝起きると快晴の様子だったが、まったく暖かさを感じなかった。こんな時に思い出すのが、マルク・ド・ヴォーヴナルグの「老人の忠告は冬の太陽のようなものだ。光を与えるが暖めはしない。」という言葉を思い出す。また、小沢健二の曲の歌詞で、「風冴えるクリスマス」という一節がある。私が今まで経験したクリスマスは、曇り空がどんよりとしていたり、雪がしんしんと降り続いていたりと、とても「風冴える」気分を味わえたことがなかった。しかし、今日の関東の天気は、まさに「風冴える」という表現に相応しい天気だと思う。そして、思考はあっちこっちに飛び火するが、こんな恵まれた天候の下に暮らす人もいれば、厳しい環境で生きている人達もいる。凍てつくような閉ざされた大地で日々暮らす人は、鋭利な思考があると思う。厳しさに負けて、脱落する人もいるかもしれないが、そのような土地で生き抜く人達は、平時以上の生活の知恵が必要だ。私はそんな環境でじっと静かに生きる人達が好きなのかもしれない。こんなことを思うのは、映画「ウインド・リバー」を観たからか。

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