今宮純氏、急死

フジテレビのF1中継で解説をしていた今宮さんが亡くなったというニュースをネットで見た。

享年70歳とのこと。

自分は、中学高校時代、F1レースがすごく好きだった。

14歳の時、1991年のベルギーGPが初めて見たレースだった。
ちょうど、そのレースで、後にチャンピオンとなるミハエル・シューマッハがデビューした。

自分は、それまでモータースポーツなど全く興味がなかったわけだけど、なぜか、急にF1を好きになった。
ドライバーは、当時の4強の一角、ネルソン・ピケが好きだった。

そして、テレビ中継といえば、実況解説陣も好きだったのだ。
実況は何人かいて、特に好きだったのはやはり、古舘伊知郎さんだ。
実況において、この人のボキャブラリーに敵う人は他にいないだろう。
そして、解説の今宮さん。
もう、「安定の」という言葉が当てはまるぐらいに、安定の解説だった。
他にピットリポートの川井さんや、同じく解説、ピットリポートを兼任していた、元ベネトンメカニックの津川さんもいて、そういった解説陣たちが、中継を盛り上げてくれていた。

F1なんて、車が同じコースをぐるぐる回っているだけで、それの何が楽しいんだ?
とさえ思っていた自分だけど、うーーーん
いきなりハマった(^_^;)

懐かしいドライバーもたくさんいるなぁ。

ティエリー・ブーツェンとか、
名前がややこしい、同じチームのマーク・ブランデル、マーティン・ブランドル。
古舘伊知郎は、この二人のことを、柏原芳恵と榊原郁恵に例えていた。

JJレートとか、ミケーレ・アルボレートとか。

懐かしいなぁ。

当時、セナ、プロスト、マンセル、ピケという4強時代だったけど、中でもアイルトン・セナとナイジェル・マンセルのトップ争いが白熱していた。

自分は、ネルソン・ピケが好きだったのと同時に、アイルトン・セナのことは、にっくき存在に思っていた。

天邪鬼な性格なもんで、強いやつより、それに劣る存在のほうを応援したくなるのである。

なので、どちらかというと、ナイジェル・マンセルを応援していた。

1992年のモナコGPは、残り数周、セナとマンセルの壮絶なデッドヒートだった。

あんなすごいレース、後にも先にも、なかった。

って、2000年以降は見てないからわからないけど(^_^;)

1994年には、とても悲しい死亡事故が起きた。
それまでにも、ドライバーの死亡事故や負傷事故は起きていたが、サンマリノGP決勝で、レース中、アイルトン・セナのマシンが壁に激突。

ヘリコプターで搬送されたが、還らぬ人となってしまった。

高校2年生の時だった。
真夜中のF1中継だったが、テレビでずっと見ていた。
セナが亡くなって、翌日、学校に行ってもショックでボーッとしていた。

セナは自分にとって、にっくき存在であった。
強すぎるから。

だけど。

セナがいたから面白かった。

セナと、打倒セナの、他のドライバーとの戦いが面白かったんだ。

だから、セナが居なくなって、だんだんF1を見なくなっていった。

今宮さんが、中継中に、涙を堪えながらセナの訃報を伝えていたのを覚えている。
今宮さん、自身の解説ぶりから、おそらく、セナのこと好きだったと思う。
たぶん、今宮さんは、1番好きなドライバー、セナだったんじゃないかな。たぶんだけどね。

70歳かぁ。
そりゃそうだよな、あれから30年近く経ってるんだもんな。

14歳だった俺が今年43歳だ。

今宮さん、俺にとって、当時のF1は青春のひとつでした。
週末の楽しみだった。
楽しい中継をありがとう。
楽しい解説をありがとう。

どうか、安らかに。

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