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自衛官を辞めて、職業プロボクサーになりました🥊

職業は何ですか?と聞かれたら迷わず、プロボクサーです。と答えます。
ですが、現在、プロボクサーとしての収入は、0です。そんな私の働き方を少しお話してみます!

高校入学と同時にボクシングに出会いました。なんで始めたのかも答えれないくらい、何となく始めました。別に格闘技なんか好きじゃなかったのに、格闘技とは無縁の世界で生きてきたのに、なぜか始めてしまいました。
そこから3年間、ほぼ毎日練習をしました。3年生になって高校卒業後の進路を選ばないといけなくなり、ボクシングを辞めるか続けるか、大学に行くか就職するか、就職してボクシングをするか、などたくさん悩みました。
結果、顧問の先生が怖くてボクシングを辞めると言えなかったこと、大学に行くとお金がかかること、どうしてもやりたい事が思いつかなかったことなど、何個か理由はありましたが、1番恐れていた、自衛隊に入隊してボクシングを続けるという進路を選んでしまったのです。
『私の人生これでいいの?』『お洒落して髪染めてたくさん友達と遊んでってしたいんじゃないの?』と葛藤もたくさんありましたが、気付けば、自衛官アスリートになり、ボクシングを続けるという選択をしていました。

高校卒業後すぐ、バッサリと髪の毛を切り、猿のようなヘアスタイルで、自衛官になりました。そこから約半年間、自衛官として銃を撃ったり匍匐前進をしたり山を行軍したりする新隊員教育を受けて、自衛官としてオリンピックを目指せる自衛隊体育学校という組織へ配属されました。
(この写真は私です。笑)


そこでの私の任務は、オリンピックに出る事でした。
入隊してから6年間、自衛官アスリートとして、東京オリンピックを目指して、毎日ボクシングやフィジカルトレーニングをしました。これが私の仕事でした。
全日本選手権で2度優勝し、世界選手権などにも日本代表として選ばれ、任務遂行に励んでいましたが、オリンピックの最終選考で敗れてしまい、オリンピック出場という任務を達成することは出来ませんでした。自衛官としての6年間は、本当に濃くて話してしまうととても長くなるので、ここからは現在の私のはたらき方に焦点を当てていきたいと思います。
(初めて全日本選手権で優勝した時の浮かれている私です)


オリンピック出場という目標を達成する事ができなくて、何も無くなったと感じた私はたくさんたくさん悩みました。私がしたい事は何だろう、私にできる事はなんだろう。高校で進路を選ぶ時の何倍もたくさん悩んで、考えた結果、『私の武器はボクシングしかないかも。高校で始めてから今日までたくさん悔しい思いをしたのも苦しめられたのも泣いたのもボクシング。そんなボクシングで自分を幸せにしたい。見てろよ私を苦しめたものたち』という気持ちが少し沸いてきました。
そしてオリンピック出場が叶わなかった時に、『夢を見させてくれてありがとう』と一緒に泣いてくれた人たちに、もう一度私のボクシングで一緒に夢を見てほしい。そして幸せにしたい。という気持ちが生まれました。
新しいステージで、プロボクサーとして食っていこう。勇気がいる決断だったし、オリンピックを諦めることはとってもとっても辛かったけれど、新しい道を進むことを選びました。
安定した収入を得られる自衛官という仕事を捨てて、安定の「あ」の字もない女子プロボクサーとしての道。周りからもたくさん心配されたし反対もされました。自衛官辞めるなんてもったいないと笑う人もいました。でも私は挑戦することを決めました。

退職し、収入が0になり、今までした事のないアルバイトを始めました。
アルバイトしながら、練習をする。これが今の私の働き方になりました。プロボクサーとしての収入は現在0。試合もまだ決まっていないし、スポンサーもいません。思っていた何百倍もしんどいです。何百倍も疲れます。アルバイトもまともにしたことなかった私は、お金を稼ぐってこんなに大変なんだなとこの歳になって気づく事ができました。
もう嫌だ。疲れた。しんどい。そんなマイナスな事が思わず口から出てしまい、思い通りにいかず泣いてしまう日もありましたが、ひとつだけ気づいたことがあります。
『もっと強くなりたい。もっと頑張りたい。もっと練習したい』しんどくても、そうやって思っている自分がいました。
何の興味もなかったボクシング、何で始めたかもわからないボクシング、たくさん悔しい思いしてたくさん悩んで泣かされたボクシング、そんなボクシングが私にとってこんなに大切なんだということに気付きました。
今はプロボクサーとしての収入は0だし、女子プロボクシングの世界はボクシングを仕事としてやっていくのは厳しいと言われているけれど、
私の武器はボクシングなんだ。私は武器を使って生きていけるんだ。と証明したいです。そして私はその武器で、自分も応援してくれる人も幸せにしたいです。

馬鹿にされても何を言われても、私の仕事はプロボクサーです。と胸を張って言います!
たくさん練習して、最強になって、世界チャンピオンになって、海外で試合して、女子プロボクサーとして稼いで、自分もたくさんの人も幸せにする。私が女子ボクシング界に革命を起こしたと言われるまで、たくさんのものと戦って、たっくさんはたらくぞ〜!!!!
わたしはわたしにしか出来ない仕事を続けていく!

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