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塵も積もればなんとやら

研修を受けて3ヶ月半が経った。

6月からは外部研修に来ている。もうすぐ塾みたいなこの場所を卒業することになる。椅子が硬い上に勝手に下がっていくだとか、支給されるお弁当の野菜が日に日に減っていって最後にはペヤングみたいな焼きそばになっただとか、新しい本社とつい比べてしまうところもあったが、今後来ることはまずないだろう田舎駅と我が家を繋ぐ定期に少し愛着を持っている。

研修を受け始めた頃は、簡単なことを覚えるだけですごい成長のように感じた。情報の波に呑まれそうになりながらもなんとなく腹ばいになってサーフィンをして、それでもその海を心地よく感じるといったような気持ちだった。

7月になって、グループでひとつのサービスを開発するという研修になってからは、自分がまるで何も出来ないということを思い知らされた。3人グループのうちの私以外は、プログラミングを学び続けた理系院卒生とパソコンを自分で作ったこともあるような理系学部卒生だ。2人と自分を比べると、新幹線と亀みたいな感じになってしまう。もちろん私に回ってくる担当も簡単なもので、簡単なもののはずなのに全然できずに何時間もかかったりする。毎日が塵のように思える。

かるたも気持ちよく取れる時もあるかと思えば、ボッコボコにされて何も出来ない時もたくさんある。新幹線vs亀みたいになってしまう。直したいところを同じように失敗して、はやく取れるようにも全然ならない。色々考えて取っても取れなかったりするし、何も考えずにはやく取ろうとするとたくさんお手つきをする。こっちを頑張るとこっちがダメになる。また同じ失敗をしてしまう。練習を重ねても重ねても、塵のように思えることもある。

この塵のような日々が、いつか山を成しますように。

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