ある独白#6
一方リュージは、葛城竜次として誰一人ロボットと
気づかれることなく大学を卒業した。
この時になって、葛城博士は初めて世間に新型ロボット
RP7型第一号・リュージを発表した。
世界中が博士の発明に驚き、その後続々と女型・子供型など
顔つきもそれぞれ違う人型ロボットが作られてゆくことになる。
耀子は父の成功をニュースで知るが、研究生としての
興味はあっても、それが父のだからといって
何の感情も湧かなかった。
すでに父とは十四年会っていなかったし、
十二歳だった少女は二十六歳の女になっていた。
大学までは寮生活だったが、院生になってからは一人暮らしとなり、
研究生の現在に至っていた。
リュージは、ロボットとして耀子の部屋の前に立っていた。
管理人には、葛城竜次・耀子の弟としての写真入り身分証を見せると
こころよく部屋の鍵を渡してくれた。
リュージは大学を卒業するまで人としての時間を過ごしたが、
葛城博士がRP7型ロボットであることを発表することによって、
ただの使役ロボットにすぎなくなっていた。
ありがとうございました(+o+)
ある独白#6我が永遠の鉄腕アトムに捧ぐ
最新作「駒草ーコマクサー」
かあさん、僕が帰らなくても何も無かったかのように生きていってね
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#7へ続く
https://note.com/mizukiasuka/n/neec23869d2bc
#1最初からは、こちらから
https://note.com/mizukiasuka/n/nb5ab031cb177
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