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トンニャン過去編#89 トンニャン・フェニックス(原題「ファイヤーバード」)

※この物語は「阿修羅王」編・「アスタロト公爵」編の本編であり、さらに昔1970年代に描いたものを、2006年頃に記録のためにPCに打ち込んでデータ化したものです。
話の位置は「ニコラスの巻」の次。「トンニャンの巻」のような意です。
また、特定の宗教とは何の関係もないフィクションです。

「来ると思うかい?」
ネッドが並んで立っているアンにささやく。
「えぇ、来るわ。もう、これで最後だって、前にトンニャンが私に言ってたもの。きっと別れはここで」
トムは深くうなずいた。
「そうさ、コーラは来るよ」
ルーシーもつぶやく。
「チェリーはきっと来るわ」
あたりは暗くなりかけていた。

 
「あっ!」
突然トーニが声を上げた。皆がいっせいにトーニの指差す方向を見た。そこには炎に包まれた鳥が飛んでいた。
「鳳凰・・・フェニックス(不死鳥)・・・ファイヤーバード(火の鳥)・・・トンニャンだわ」
アンの言葉に、それぞれがうなずく。ファイヤーバードは、彼らの前に舞い降りた。そしてその後ろから、光り輝く者が現れた。
「チェリー・・・」
ルーシーが口に手をやる。それは白い衣装をまとい、輝く翼を持つチェリーの姿であった。
「コーラだ!」
トムが叫んだ。チェリーの現れた反対側、ファイヤーバードの右側に黒い衣装をまとったコーラが現れた。

 
「やっぱりチェリーは天使だったんだ」
誰もがそう思った。
「やっぱりコーラは魔女・・・悪魔だったんだ」
誰もがそう思った。
「やっぱりトンニャンは鳳凰・・・フェニックス・・・ファイヤーバードだったんだ」
誰もがそう思おうとした時である。

一陣の風と共に真っ赤なチャイナドレスをまとったトンニャンが、ファイヤーバードの前に現れたのである。トンニャン自身、燃えているように見える。これにはアン達のみならず、コーラもチェリーも驚いた。
 
トンニャンは微笑むとファイヤーバードに飛び乗った。それを見届けると、コーラは魔法のほうきを呼び、それに乗った。
「トム、トーニ・・・アリス・・・それにみんな、みんな、いろいろありがとう。もう、おそらく二度と会う事はないわ。さようなら・・・幸せに」
コーラが飛び立とうとした。
「待って!」
トムが叫んだ。
「・・・コーラも、幸せに。俺きっと、また会えるって信じてる。さよならは言わないよ」
コーラは微笑んでうなずくと、闇の中に消えていった。

 
コーラが行ってしまうと、チェリーは空を見た。天空から光が射し込み、チェリーは別れを言うべく口を開いた。
「ルーシー、アン、トーニ・・・ビリー、ボビーそれにみんな。もう一度人間界に来れるかどうか、今の私にはわからない。でも、みんなの事は忘れないわ」
ルーシーが声を張り上げる。
「チェリー、私は信じてるわ。あなたと私はいつまでも友達よ。再び、会う事がきっとあるわ」
チェリーはルーシーに優しい視線を向けると、光の示す方向に消えて行った。

続く
ありがとうございましたm(__)m

トンニャン過去編#89 トンニャン・フェニックス(原題「ファイヤーバード」)

※これです。このシーンです。トンニャンは鳳凰じゃなかったの!?
作者も疑問のシーンです・・・・。


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次回トンニャン過去編#90 トンニャン・フェニックスへ続く
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