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「嫌いなら呼ぶなよ」綿矢りさ著

綿矢さんは私の人生の先輩ですが、リアルを追及する新聞記者のお仕事と共通項を感じさせる作品であると私が勝手に感じてます。

本著では4作品が収録されています。

ネタバレは避けたいので個人的な感想だけ書かせていただきます。

コロナ禍による社会構造の変容と変わらない人間の本質を見事に表現し、心の闇を浮かび上がらせています。

コロナ前も日本社会はかなり窮屈な世界になっていたところに、コロナ禍という更なる足かせで見えないストレスを課された私達。

ぶつけどころのないストレスを正義という名のもとに他人にぶつけるエネルギーは個人を破壊してしまうのでしょう。

他人とはやはりわからないものです。
かく言うワタシ自身もワタシのことをわかっていないのだと思います。

ふとした倫理外の行為を犯罪者として扱う今の時代が、私達自身を生きづらくしているのだと思うと背筋が凍る思いです。

ご興味のある方はぜひお読みください。

おわり



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